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毎日新聞が書いているが、過去の起こっている癲癇患者による事故を懸念し、福岡の企業が福岡労働局へ「生徒の面接時にてんかんの有無を確認していいか」といった質問が多く寄せられていたらしい。

この企業の活動を労働局はどのように判断したのか、12年7月に来春卒業予定で就職希望の在校生に対し、「てんかんの生徒は主治医の意見書をハローワークに提出」に県を通じ、各校に文書で依頼していたらしい。

癲癇患者を雇用すれば、必ず大きなトラブルを発生させる可能性がある。だから、それを避けたいとして、面接時に癲癇の湯有無を確認してもいいかと労働局へ求めた。

癲癇の発作には、大きく分ければ単純部分と複雑部分の2種がある。更に悪化すれば大発作となるのだろうが。
癲癇患者は発作時に痙攣を起こすとイメージする者が多くいるのではないだろうか。だが、癲癇の発作は決して痙攣などだけでは無い。意識障害などもある。

意識障害も単純であれば、意識が完全に消えるという事はない。ただ、非常に苦しい状態に追い込まれてしまうかもしれないが、しっかりと意識を持ったまま耐え切る事は可能だ。それも短ければ1~2分程度。
長ければ、完全に回復するまでに1時間余りも掛かってしまう事もあるかもしれないが。職務に就いているとしても、作業を継続する事は難しくなるかもしれないが、軽ければすぐに回復する事はでき、職務に大きな影響をもたらす事はないのではないだろうか。

単純から悪化していくと、複雑発作となり発作状態となった時に、意識を失ってしまう状況にはなる。だが、最初の段階ではほんの一時的に意識を失うだけであり、その記憶もハッキリとしている。起こったのはどこであるか、その後どのような行動をしていたのか。後から思い出すことは可能なのだ。

複雑となれば、軽い段階では職務の範囲は狭められてしまうかもしれないが、決して何も務める事はできないなんて事は無いだろう。

だが、それが悪化していけば、意識を失うだけでは無く、無意識に行動をする自動症が発生するし、その時の記憶を全く失ってしまう状態にもなってしまう。
こうなれば、本人には発作が起こっていたか否かの判断は全く出来なくなっているし、見ていたものに言われても、その時の状態を思い出すことは出来ない。時には、言われても理解できない時もある。

この状態にまで悪化してしまった時には、職務に付く事は非常に難しいのかもしれない。

だが、癲癇の症状には大きな幅があり、癲癇患者であれば誰も職務に付けないというのは大きな勘違いだ。
単純部分発作の段階でも、苦しい状態に追い込まれる者もいるかもしれないが、たった1錠の薬を飲むだけで、殆ど発作が起きない状態となる者もいる。軽い動作だけでは無く、ハードな動きをしていても。

これらの者は、どのような職務に付く事も可能な筈だ。

また、毎日新聞の記事「てんかんと生きる:就労の壁/1 病名明かした途端「不採用」の一部に、「 最初に「変調」が生じたのは20歳のころ。通っていたデザイン専門学校の卒業制作で椅子をどう作ったか、よく覚えていない。卒業後、日曜大工関連商品の製造販売会社に入社したが、膨大な商品名を覚えられず約1カ月で退社。住宅図面などを作る会社に転職したもののパソコンの高度な機能を使いこなせず、そこも自ら辞めた。以後、雑貨店や料理店など職場を転々。その理由の多くは「不向き」や人間関係だと思っていた。」(毎日新聞2014.3.04)と書かれてあるが、複雑発作の時には発作が起こった時には、その時の記憶を全く失っている事はある。

だが、膨大な商品名を覚える事は出来ない、パソコンの高度な機能を使いこなせないといった事はないと思えるのだが。発作が起こった時には、脳の機能にまで大きな影響を及ぼしている事はないと思えるのだが。
故に、本人の努力次第によっては、膨大な商品名を覚える事は出来ない、高度なパソコン機能を使いこなせないといった事など無い筈だ。
まして、膨大な商品名を覚える事が出来ないやパソコンを使いこなせないといった事は癲癇患者でなくても、ありえる筈だ。

癲癇患者だから、出来ないと決め付けるような意識は、癲癇患者に対する差別だ。

癲癇間患者を扱う病院科目は、神経内科と脳神経外科に絞られるが、癲癇に詳しい医師もいれば、全く理解していない医師もいる。詳しい医師に出会った時には、症状は改善される可能性は高いだろう。
全く詳しくない、神経内科の医師などに出くわした時には、その症状は悪化される事は間違い無い。

癲癇は社会に理解されていない事も大きな問題だろうが、それを担当する医師にも理解していない者が多いという事が大きな問題だ。医師によって、癲癇患者の症状の変化には大きな違いが出てしまうのだから。

脳神経外科では、症状によって手術される事もあり、それにより改善される事もある。だが、神経内科では処方によって改善を図ろうとする。その為には、必ず患者の状態に適した処方を行わなければならない。
だが、その様な当然の事などせずに、単純に同じ処方を繰り返す藪医者もいる。患者によっては、その様な藪医者にはすぐに見切りをつけ、医師変更を検討する者が多いのではないかと思えるが。

これら藪医者の中には、抗癲癇剤の種類や、その効能を理解しきっていない者も存在しているのだから。

また、癲癇を専門としている医師にもいい加減な奴は存在していると思えるが。

患者の殆どは、必ず改善して生きたい、治したいと思っている筈だ。そうしなければ、活発な人間関係を作り、交流する事も出来ないし、活発な社会生活を送る事が出来ない。そういった事を、悔しがっている者が多いんじゃないだろうか。

静岡の国立てんかんセンターでは、患者にわざと発作を起こさせ、その症状を見、適した処方を行い、改善及び感知を目的とした診療を行っているらしい。

癲癇患者が真っ当な社会生活を送る事が出来るか否かなどは、医師がどれだけ正確な癲癇知識を持っているか、真っ当な診療が出来るか否かにかかっている。

世間は単純に癲癇患者ばかりに目を向けるが、そうで無く、診療する医師にも目を向けてもらいたい。医師にも、正確な癲癇知識を持った上で、診療を行う様にしてもらいたい。

癲癇患者は、健全な者とは異なり社会生活にある程度の障害を持っているかもしれないが、同じ一人の人間だ。障害を持っているというだけで、偏見視する事は適しているとは思えない。
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