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4月29日、原発問題に関して助言を求める参与として起用していた東大大学院教授の小佐古氏より突然に辞表が提出された。そして、小佐古氏は政府を批判している。
菅は早速言い訳を行ったみたいだ。
菅直人首相は30日午前の衆院予算委員会で、小佐古敏荘(こさこ・としそう)東京大教授=放射線安全学=が内閣官房参与を辞任したことについて「専門家の見解の相違からで大変残念だ」と述べた。小佐古氏は東京電力福島第1原発事故の政府対応を「場当たり的」と批判、29日に辞表を提出したが、首相は「政府は参与の意見も含めた原子力安全委員会の助言で対応している。決して場当たり的とは考えていない」と反論した。自民党の小里泰弘氏の質問に答えた。
これに関連し、高木義明文部科学相は、小中学校の屋外活動を制限する限界放射線量を年間20ミリシーベルトとした基準について「この方針で心配ない」と強調。「国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告を踏まえ、事故継続時の参考レベルのうち最も厳しい年間20ミリシーベルトを出発点とした。今後、できるだけこの線量を低く減らしていくのが適当だ」と説明した。小佐古氏は20ミリシーベルトを基準に決めたことを批判し、辞任の理由に挙げていた。
東日本大震災の復旧対策を盛り込んだ11年度第1次補正予算案は30日午前、衆院予算委員会で採決され、全会一致で可決した。同日午後の本会議で衆院を通過、参院での審議を経て5月2日に成立する見通し。
(毎日新聞2011/04/30)
菅は「参与の意見も含めた原子力安全委員会の助言で対応している」と、国会で反論したらしいが、菅の言葉を聞いてみれば「原子力安全委員会の助言で対応している」と反論していたのではないだろうか。
また、枝野が小佐古氏の批判を「勘違い」だと批判している。
だが、小佐古氏は会見では「政府の対応は法にのっとっておらず、誰が決定したのかも明らかでなく、納得できない」としている。
その理由として、原子力災害対策でも他の災害と同じ様に、関連する法律、防災指針、原子力防災マニュアルに手順と対策が定められているが、政府はこれらを軽視した見せ掛けの対応を行ってきたと、強く批判しているんじゃないか。
特に怒りを込めて批判していたのが「小中学校の屋外活動を制限する放射線量」なのだろうか。
文化相は年間20ミリシーベルトにする事で心配ないとしているが、小佐古氏はそれを強く批判している。
小中学校の屋外活動の放射線量に関して、文科省の出す数値は危険だと提言した。年間20ミリシーベルトを被曝する者は、原発の放射線業務従事者でも極めて少ない。そして、通常の放射線防護基準である1ミリシーベルト、特例の5ミリシーベルトに近い基準にすべきだとしている。
ちなみに、文科省の「我が国における放射性固体廃棄物埋設処分に係る放射線防護に関する基本的考え方」には、「放射線防護の最適化における線量基準」で「放射性固体廃棄物埋設地に起因する公衆被ばく→線量限度1ミリシーベルト/年が適用」となっているし、「長寿命核種による潜在被ばくを考慮した基準」でも、「影響を考慮すべき期間及び地域:極めて長期間・広範囲→国際的な整合性が必要」に於いて、「埋設地における公衆被ばくの線量拘束値:~1ミリシーベルト/年のバンド(Pub.103)」となっている。
そして、「偶然の人間侵入による公衆被ばくに対して介入が正当化されるレベル」が1~20ミリシーベルトと設定されている。
本当に年間20ミリシーベルトにする事で心配は無いのだろうか。意味は違うかもしれないが、グラウンドは偶然では無い常に被ばくする場所である事は間違いない。
菅は、これらに関する提言には興味を持たなかったらしいが、小佐古氏の指摘は間違いないだろうし、それを無視し数値を年間20ミリシーベルトとした政府は、軽々しく簡単な数値を良いものと判断したのだろうな
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