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14日、大阪府大東市のJR野崎駅で、一人の男児が飛び込み自殺を行った様だ。そして、男児のリュックサックが同駅ホームに残されていたようだが、その中に非常に衝撃的なことが書かれたメモが残されていた。
「どうかひとつの小さな命とひきかえに、統廃合を中止してください」。男児は自分の命と引換えに、小学校の統廃合を中止して貰いたいと訴えている。
 
男児が訴えている統廃合の中止とは何か。大阪市長である橋下は、早々から学校選択制による学校統廃合といった事を訴えていたんじゃなかったか。
それを受け入れる事が出来ない子供たちが多くいた事が事実なのだろう。
 
そしてこの記事のツイッターを覗いてみれば、この子供の行為を否定する者が多い。どころか中傷する事も書かれているのではないだろうか。
桜宮高のバスケ部の主将も一つの事を訴え自殺をしている筈。この事に複数の者達が批判をし吠えまくった。
すると自殺した主将の行為を正当化するかの様な発言が多く出るようになり、体罰は現在社会では悪と定義付けられようとしている。
 
JR駅で自殺を行った子供の意識も素直に受け入れる様な意識があれば、訴えていた事を真摯に受け止め、何故「学校統廃合の中止」を求め自殺したのか。
自殺した子供だけでは無い。その他の多くの子供たちが拒否していたと思われる学校統廃合とは一体どういう意味があり、子供達にどの様な影響をもたらす事だったのか、考える事が出来たのではないか。
 
だが、世間の者達はバスケ部の主将の訴えには耳を傾けようとも、小5の子供の訴えは無視しようとしている。
更には自殺の原因は、バスケ部の主将の自殺をマスコミが報道しすぎたんじゃないかとマスコミ批判をする者達もいる。
可笑しな話だ。批判するマスコミ報道に賛同し、いい様に書きまくっていた自分達には全く責任はないというのか。
 
更に自殺したから世界は変わらないとする者もいるが、一人の自殺行為により体罰は悪という社会現象を発生し、教育の場での一つの行為を大きく変えようとしている。
自分達の行ってきた事などは一切無視し、マスコミ批判だけを行っている。非常に無責任な逃げ口上としか思えないし、理解ができない。
 
そして、自殺した子供の両親が「死ぬことで事態を変えようとするのは正しいことではなく、統廃合を中止してほしくない」との発言を賞賛している。一人の者が自殺した事により一つの事態を変える事を訴えていた者達は、これまで自分が行っていた事をどの様に意識しているのだろうか。
両親が発言していた事とは全く矛盾した行為を平気で行っていたのではないかと思えるが。
 
橋下が訴えていた、そして民意など無視し強引に進めようとしている学校選択制による学校統廃合とは一体なんだったのだろうか。そして橋下の本当の目的は一体なんだったのだろう。
数年前より学校選択制を採用する自治体はあった様だが、現在では逆に廃止するか検討もしないという自治体が増加しているとされている。
 
子供達の地域コミュニティーが希薄となる事を最も重視しているのだろうか。
コミュニティーが希薄する事により、子供達の人間関係は薄くなるとし、居住地の地域外の学校への就学が決定すれば子供の通学距離は大きく延長され安全性も強く心配されるようになる。
また学校には定員数が存在する筈であり、就学を希望する学校に定員数を超える就学希望者が存在すれば、公立学校で抽選が行われる事となってしまう。
抽選から外れれば、選択とは別の学校へ強制的に子供達は就学させられてしまう。

 
抽選から外れてしまった子供達は希望していなかった学校への入学を強制される事となるのではないか。
また、昨年7月8日に大阪市城北市民学習センター講堂で「学校選択制を考える~選択制を廃止した杉並区の経験から~ 」という講演が行われたらしいが、ここで「学校選択制というのは、保護者や子どもが学校を選択できる制度だと一般に思われているが、実は、学校側が子どもを選択することになるのだと。」指摘されている。

 
要するに学校選択制は子供達が学校を選択する事ができるのでは無く、学校によって子供達が選択される制度とされている。
 
先にも書いたが、子供達が学校を選択し就学を希望しようとも、定員オーバーとなれば必然と定員数にあった子供達は就学を拒否され抽選する事を強制される事となる。
定員オーバーしようとも全ての就学を認める事となれば、全ての子供達が授業を受ける為の教室を増加しなければならない。
だが、何も改修されていない学校ではそれまでの定員外の子供達の就学を認める事など不可能だろう。

 
よって選択した学校への就学を拒否された子供達は、最初に希望していない、希望の薄い学校への就学を強制される可能性が高い事に間違いは無い。
また地域外の学校へ就学する事となれば、それまで友達関係にあった大事な友人を失わされる事となり、地域外の子供達との新たな出会いから改めて人間関係を築いていかなければならない。
だが、新たな友人となれたとしても互いに離れた地域に暮らす可能性が高く、学校外での付き合いが非常に希薄となってしまうのではないか。また、複数の地域から就学させられた子供達の保護者も活発なコミュニケーションを行うなど不可能だろう。
 
よって、地域内での人間関係、コミュニケーションが極めて薄くなってしまう可能性が高い事は間違いない。
 
そして一部の学校へ子供達を都合のいい理由により就学させ、各地域から子供達の通う学校が無くなって場合には、その存在は意味無いものとなり廃校される事になるのだろうな。
学校選択制を導入する事により、学校統廃合を行い、教育費財源の大きな削減を図ろうとしているのではないか。

 
橋下は子供達の教育では無く、大阪市の財政状況を重視した市政を行おうとしているだけだろう。子供達の教育を真摯に考慮し実行しようとしているとは思えない。
 
橋下は学校選択制と学校統廃合に関し、昨年5月15日のツイッターに関西テレビの番組でコメンテータと討論した事に関して書いている。

その一部には「地域コミュニティーが希薄になる。必ず出るフレーズだ。地域コミュニティーは重要だ。しかし子どもたちの教育の方がもっと大切だろうと考えるのが僕の価値観。地域コミュニティーを大切にして誰からも批判を受けずに現状維持にしておくのが一番楽。しかしそれは政治じゃない。  物事を考えるのに一つの価値だけで判断できることはない。多種多様な価値がぶつかり合う。しかし最終的にどれか一つの価値を選ばざるを得ない局面に出くわす。そのときに判断するのが政治だ。大阪市内の都市内過疎の問題をもっと深刻に扱うべきだ。  将来の子どもの数を見越してでも、どう考えても人数の増えない学校もある。それを地域コミュニティーが大切だからという誰でも言えるフレーズで何もしないと言うのはコメンテーターなら良いが政治家はやっちゃいけない。都市内過疎の問題を解決するには統廃合からも逃げちゃいけない。  学校の統廃合は難しい。本当に難作業だ。これまでの統廃合の事例についてもスーパーニュースアンカーは全く認識がないようだ。最後は、住民の皆さん、もっと言えば保護者の皆さんの意思を利用させてもらう。これも住民自治そのものだろう。一番に考えなければならないのは子どもの教育環境だ。  地域の事情や、地域住民の主観よりも、まず考えなければならないのは適正規模の学校環境を子どもたちに提供すること。子どもは声を上げない。声を上げるのは大人たちのみ。学校統廃合をするなというなら、では今の現状をどうする?その回答のない今回のスーパーニュースアンカーは無責任極まりなかった」と書いている。
 
この中で、橋下は「地域コミュニティーは重要だ。しかし子どもたちの教育の方がもっと大切だろうと考えるのが僕の価値観」とし、意味が分らないが大阪市内過疎化を更に重視しなければならない。人口減少を理由としているのか、就学数の増加しない学校は出るとし、過疎化に対応するには学校統廃合は絶対必要だとしている。
そして先に、これらを行うには「住民の皆さん、もっと言えば保護者の皆さんの意思を利用させてもらう。これも住民自治そのものだろう」としているが、最後に子供は声を上げないとして「地域の事情や、地域住民の主観よりも、まず考えなければならないのは適正規模の学校環境を子どもたちに提供すること」としている。

 
学校選択制や統廃合を行うに民意の必要は無く、行政が必然と行わなければならない事だと主張している。
大阪市の学校選択制や統廃合には、橋下がよく主張する民主主義は存在していないという事だろう。橋下は「教育委員会内の専門家会議で小学校においては11クラス以下は学校として考え直さなければならないとの答申が出ている。 要するに1学年2クラスは必要だろうと。」しているらしい。

 
学校教育法施行規則第41条では「小学校の学級数は、十二学級以上十八学級以下を標準とする。ただし、地域の実態その他により特別の事情のあるときは、この限りでない。」とされている。
これを基準としているのだろうか。では1学年11クラス以下は教育には適正では無いというのだろうか。

 
クラスの少ない小さな学校では適正な教育は出来ないとしているのだろうか。適正な教育を行うのにクラス数は決して拘る必要など無いと思えるが。
そうでは無く、一つのクラスに多くの生徒を入れてしまった時に全員に対する適正な教育を行えなくなるのではないか。
適正な教育を行うのに、何故クラス数に拘なければならないのか。理解し難い。
 
これまで自治体の行っていた学校選択制では1校に限られていた様だが、大阪市の導入しようとする選択制で1校だけでは無く、第3までの選択が許されているのだろうか。
最初の選択、第2の選択に漏れても3番目に選択していた学校へ就学の可能性は高いのだろう。
だが、絶対とは言い切れないのではないか。実行してみなければ、決して完璧などとは言い切れない。何よりも2番目3番目は子供達がどこまで希望している学校なのだろう。

保育園や幼稚園時代から大事な友達となっていた多くの者達と離れ離れとなって通わなければならなくなる可能性が非常に高い。
大事な友達と強制的に別れさせられる事となってしまう。
こんな事に納得できる子供達だけで無く保護者はどれだけいるのだろう。
 
学校選択制の説明の為に、昨年の大阪市24行政区では学校教育フォーラムが行われていたらしいが、フォーラムでは保護者アンケートも行われていたらしい。
全ての行政区が学校選択制などのアンケート結果をサイトに掲載していないが、賛成が反対を上回っている区もあるが、やはり反対を示す人々が多かったみたいだ。

 
賛成が反対を上回っている時には大きな差は無いのだが、反対が上回っている場合には、その差に大きな差が出ているのではないかと思われる。
橋下はツイッターに一応書いている「住民の皆さん、もっと言えば保護者の皆さんの意思を利用させてもらう。これも住民自治そのものだろう」と。
だが、反対の意思を示す住民が多いと思われる学校選択制などを住民の意思を無視し強制的に実行しようとしている。
 
また橋下は、市議会で「導入した他都市の実例、現状を見れば95%以上が維持・継続している。現に学校間に学力等の格差は存在しており、保護者が選びたくない学校に強制的に通学させることはあってはならないと考えている。
地域コミュニティーが大事であれば保護者に選ばれるような地域まちづくりを住民が責任を負ってすればよく、学校選択制を導入すると心配するような地域は、地域活動に参加し地域を守るという意識が強いので、そういう地域の学校は保護者に選ばれることになる。」と答弁した事があるらしい。
 
学校選択制を実行した他都市は、現状では95%以上が維持・継続しているとしている。実際はどうなのだろう。ハッキリとは分らないのだが、現状の維持と継続では橋下の答弁の通りなのかもしれない。
 
だが、数年後には廃止や見直しをしようとする自治体、導入の検討も行わない自治体が増加しているらしいじゃないか。
教育には適していないと判断する自治体が増加している事は間違いない。

 
不可解な発言もしている。「保護者が選びたくない学校に強制的に通学させる事はあってはならない」とするが、既に多くの保護者は学校を選択させられる事に拒否を示している。
地域内の近くの学校へ就学させたいと思っている保護者は多いのではないだろうか。子供の通学にも安全性は高くなるだろうし、小さい頃からの友達と別れ離れにされる可能性も極めて小さくなる。
更に、学校で新たな出会いがあれば、学校外でも積極的な触れ合いが出来るだろう。また居住する地域内には知っている場は多く、知っている大人も多くおり、その中より気楽に接触してくれる人もいるだろう。

学校外での人との活発な接触は子供の成長に大きな影響力を持つのではないか。
 
橋下はツイートに「子どもたちの教育の方がもっと大切だろうと考えるのが僕の価値観」と書いてあるが、本当にその様な意識を持っているのだろうか。
子供や保護者などに対する、民意を重視しているなどとは全く思われない。

 
子供の心理、保護者の心理など住民の民意を全く無視して自分の決めた市政を強引に実行しようとしているだけだ。

これは、正に権力による暴力だ。
自分が持ち得る権力を市民では無い、自分の為に利用し、市民の為の年の再編成を行おうとしているのでは無く、自分の務める大阪市の為の都市の再編成を行おうとしている。

民主主義を無視した行動を行っていると思えてならない。
 
学校選択制を強行し、統廃合を実行するようにしている事から、多くの子供達の心が痛められていたのではないか。
統廃合の中止を訴え、自殺をした小学生男児はクラスメートなどにも統廃合に対する意識を問うていたのだろう。
賛成する子供はいなかったのではないか。
 
小学生の自殺の要因をマスコミとする者が多いかと思われるが、実際の原因は橋下が強制的に学校選択制と学校統廃合を進行しようとしている事に間違いないだろう。
 
故に、一人の子供が自分の持つ強い思いを訴え自ら命を絶ってしまった。橋下の権力の暴力により命を絶たれてしまった事は間違いはない。
橋下はバスケ部の首相の自殺に関しては活発な活動を行っていたが、統廃合の中止を訴え、自ら命を絶ってしまった子供に関しては何も発言しようともしていない。

 
また、ツイッターにも統廃合中止を求めた子供に関しては何も書いてなどいない。
他者の社会責任は一方的に追求し、悪者として責めまくるのだが、自分に関わる事と成れば一切無視するのか。

やはり、どこまでも呆れた奴だな。
 
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