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安倍内閣は経済再生を図る為だろう3本の矢を示した。その内の2本が金融政策による金融機関の緩和や財政政策による公共事業を活発に行う事ではないか。
 
そして財政政策に関わるだろう税制改革大綱も24日に発表した。マスコミはこの2つを経済再生への2本の矢を単なるカンフル剤としているが、果たしてどうなのだろうか。
カンフル剤というのは、コトバンクなど複数で検索すれば「 だめになりかけた物事を蘇生させるのに効果のある措置」とある。
だがマスコミなどは一時の効果はあるかもしれないが、長期的な効果は認められないだろうとしている。短期的に効果は出るかもしれないが、中長期ではデフレ状況にある経済の再生に効果はもたらさないだろうとしている。
だが、果たして2本の矢は本当に一時の効果だけをもたらす為だけのカンフルなのだろうか。
そうでは無く、3本目の矢とされる成長経済を行う為の大事な基盤の作成を行っているのではないかと思うのだが。
 
まず財政政策に含まれるだろう税制改正大綱では、大胆な税制改正を行う事を示しているんじゃないかと思われる。

後の消費税増を含めての税制改正を考慮しているものと思われるが、日本経済新聞で税制の改正が画像で説明されているが、家系と企業に分かれていて、家系では所得税で課税所得4000万超の部分に45%の課税とし、相続税が6億超の部分に55%の課税としており過去から言われていたと思うが富裕層への増加を図っているのだろうか。
 
消費増大が行われば一般庶民の家系に大きな影響をもたらす可能性が高い。その事を意識しているのだろう、住宅ローンの減税、高齢者が子供や孫への教育資金の贈与を行う場合、1.500万までを非課税とするとしている。これまで蓄えられていた預貯金が子供や孫の為に活発に利用しやすい様にしようとしているのだろう。
イギリスなどで効果が見られているらしいIAEの日本版らしい少額投資非課税制度などが大綱に含まれている。企業では研究開発、投資促進、給与税を促す税制、中小企業交際費、事業承継、グリーン投資などが含まれている様だ。
 
これら税制大綱に関し日本経済新聞は
 
-引用-
 
 今回の税制改正の特徴の一つは、安倍晋三首相が「デフレからの脱却」を政権の最優先課題に位置付けたのを受けて、民間企業の設備投資や雇用拡大の呼び水となる政策減税措置を盛り込んだことだ。
 
 法人減税では平均給与を増やした企業に増加額の1割を税額控除したり、設備投資を前年度より10%超増やした企業が投資額の3%を控除できたりする措置も新設。企業がため込んだ内部留保を雇用や設備投資に回し、景気浮揚につながることを期待している。祖父母が孫に教育資金を贈る場合、1人当たり1500万円まで贈与税を非課税とする制度も設けて、高齢層に偏る個人金融資産の活用も促す。
 
 こうした経済対策に伴う減税規模は平年度で3300億円に上るが、企業からは「今回の減税措置だけでは雇用拡大は難しい」との声が早くも出ている。麻生太郎副総理・財務・金融相も「企業の設備投資などにどう影響が出てくるのかいまひとつ読めない」と認めており、効果の検証が課題になる。
 
-引用-
 
としている。

そして、家系の税制改正の中に自動車重量税の減税が含まれているが、これに関する明記で「道路の維持管理・更新などのための財源として位置付ける方向で見直し」とされていたらしく、この明記に何故だか与野党議員がかなり過敏となっていたらしい。
過去の自民党が行っていたとされる「道路特定財源」に戻すのではないかと。

野党はその様に攻め込むチャンスと意識したのだろうし、与党側はその様なイメージは持たれたくは無いと意識していたのだろう。
菅官房長官は第1次安倍内閣で一般財源への閣議決定をしているとしているし、麻生内閣の時にもマスコミや野党民主などから激しい批判があり、自動車重量税を一般財源とするとハッキリとしていたのではなかったろうか。
それでもマスコミや野党民主などは納得しようとはせずに、責めの姿勢を緩める事は無かったんじゃないのかなと思ったりするが。
だが安倍内閣でも自動車重量税は一般財源と主張しており、「道路特定財源」では無いと言い切っている。よって、より必要とされる財源歳出の順序を摘出し、無駄なく活用する財源の一つとしてしっかりと主張しているのではないだろうか。
 
また24日の毎日新聞では「一方で、重量税については「道路の維持管理・更新などのための財源と位置づける」とした。地方税である取得税廃止に反発する地方自治体に配慮して、重量税を地方の道路整備財源となる道路特定財源とする方向性を示した。」と書かれてある。
「単に道路の維持管理、更新の為の財源」としているのでは無く自治体の公共事業の財源として示されていたのではないかと思われるが。
「道路特定財源」と悪評されていた時に、政府か自治体のどちらが主体となり特定財源の活用を決定していたのか知らないが、「重量税を地方の道路整備財源となる道路特定財源」として自治体の財源とされる事は、重要な事ではないかと思われる。
 
この重量税の明記に関し過去から「公共事業は無駄」とイメージ化されていた事から、与野党議員は過敏な反応を示していたのかなと思わされる。
公共事業は民間企業では利益を得られないだろうとして着手をしたがらない一般庶民や産業へのサービスの向上を目的として行われていたのではなかったろうか。故に、庶民の生活やサービス業など多くの産業に大きな影響を持つだろう交通機関や産業の立地を活発化させる為の産業基盤の政策を活発に行ってきていたのではないだろうか。
 
公共事業は庶民の生活や都市開発には非常に重要な事ではないかと思われるが、過去に自治体などの判断により行われた公共事業から余り利用される事が無く赤字化してしまった鉄道などを批判して、公共事業を行う事を無駄とされる様になっていた様だが、いつの間にやら全体が無駄遣いとイメージされる様になっていたのではないだろうか。だが実際どうなのだろう。
公共事業される事は本当に無駄使いなのだろうか。都市整備が活発に大きくされているだろう政令都市や首都圏に暮らす者達には必要ないだろうと思われるかもしれない。
 
だが、地方都市などでは未だに交通機関の整備や産業基盤の整備などが活発に行われておらず、大都市や政令都市などに比べれば色々な産業の活性化や公共機関の配備などで大きな遅れを取る事となり、人口減少にも繋がっているのではないだろうか。
都市化がしっかりと行われていない地方都市から、公共事業による都市化などがしっかりと行われ産業が活発に行われている首都圏や政令都市などに移動してしまうだろうから。
 
それにより政令都市などの都市開発はより活発に行われるのかもしれないが、地方都市は更に後れを取る様になり、政令都市や地方都市により活発に開発されたか否かの大きな差が発生する様になっているのではないだろうか。
地方都市の若者は地元に残ろうとするのでは無く、より開発され活発化された都市へと目を向け出向いて行くようになる。これにより、政令都市などや地方都市との人口増減や活性化にはより大きな差が開いていく事となってしまう。
 
その為に一部の地域に暮らす者から見れば公共投資は無駄遣いと意識されているのかもしれないが、他の地域に暮らす者達にとっては活発に行ってもらいたいと意識している者が多いのではないのだろうか。
 
また、日本のインフレが活発に行われていたのは高度成長期の時代であって、何十年も前の事だった筈だ。
 
その為に、その当時にサービス事業により作られていた交通機関やその他の物などが大きく劣化し、大きな事故を引き起こす可能性も高くなってきているだろうし、既に利用できなくなっている場所もあるのではないだろうか。
更なる住民達の生活・産業の活性化を重視するなら劣化した部分の修正や、新たな開発が必要なのではないかと思われるが。
公共事業を行う事は住民の生活や産業に対し重要な事であり、必ず行わなければならない事だと思われる。一部だけを捉え、全体を無駄遣いとイメージ化する事は大きな間違いではなかったかと思われてならない。
 
マスコミは未だに公共事業を批判するように報じているのではないかと思われるが、有権者達は自分達の生活をしっかりと見て、公共事業による都市の基盤作りが重要である事を改めて認識すべきではないかと思う。
 
2本の矢の一つで公共事業と共にカンフル剤とマスコミが称している金融機関の緩和。これにより、株価が大きく上昇している事は明らかで、同時に為替相場では円高が円安へと大きく変化してきている。
 
民主政権で円高が急激に進んだりした時には、それに対応する政策が全く行われないなどと強い批判が行われていなかったろうか。
ただ、民主政権が何ら対応策を行おうとしていなかった事は確かなのかなとは自分は思っているが。この見方は人によりけりだろうけども。安倍内閣となってから金融緩和などを強調する事により、円高は大きく改善され貿易・それも日本の主力であろう輸出産業の改善は日本の経済には大きな好影響をもたらしている事は間違いないだろう。

為替での円の動きは昨年に大きな赤字を記録した貿易には輸出産業に大きな好影響があると思われる。だが、円安が進む事により輸入産業には悪影響の可能性が高い事は間違いないだろう。
その為か、マスコミは輸出産業への効果では無く輸入産業への悪影響を活発に取り上げようとしていると思われる。
輸入業者にとっては円安となる事により、輸入商品が高くなり業者だけでは無く消費者にも影響をもたらすのではないかと。
こんなマスコミが何だか不可解な存在にも思えてしまう。

円高が進んでいた時には、それを改善できない民主政権を強く批判していたと思われるのだが、円高が改善され円安へ大きく変化しだすと、このまま円安となっていいのだろうかと円安に対する批判を報じだしているのではないだろうか。
どの様に変化する事が日本経済にとって良いとしているのだろうか。
どの様な意識を持ちえているのか知らないが、どの様に変化しようとも悪影響のある部分に目を向け報じ様とするものだな。
 
そしてマスコミが重要視しているのが、カンフル剤としている金融機関の緩和や公共事業への活発な取り組み、税制改革への活動に続く成長戦略を最重要視していると思われると報じているのではないか。
カンフル剤を行うと経済再生には大きな影響は無い。デフレ脱却、経済再生にとって最も重要な事は経済の成長戦略だと主張している。故に、安倍内閣はどの様な成長戦略をするのだろうかと。基本は規制緩和とされている。
 
果たしてどの様な政策を行おうとするのだろう。マスコミは期待できない様な、不安視させる様な報道を行うんじゃないかと思わされてしまうが、安倍内閣には期待したいと思っている。
 
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