忍者ブログ
思い、そして感じた事をそのまま
[864] [863] [862] [861] [860] [859] [858] [857] [856] [855] [854]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



大阪市長である橋下がこれまでの主張を覆す発言をしていたな。橋下は、過去から体罰を容認する姿勢を取っていたと思うんだが、桜宮高で体罰が絡んだ生徒の自殺が発生した時に体罰を批判する様になる。
 
そのせいだろうか、桜宮高の体育系2科の入試を突然に中止すると言い出した。これは、これまで桜宮高の体育系への入学を希望していた中学生達の無視した行為を行おうとしているのではないだろうか。
桜宮高での騒動が発生しようと中学生達の希望に大きな変化など有り得ないだろう。体育系への入試を求めていた中学生達はそれを目指し入試学習を行っていた筈だ。
 
橋下にどの様な意図があるのか知らないが、子供達の希望をむしりと取ろうとしている事に間違いは無い。
これは体罰とされる懲戒では無く、橋下が行おうとしている事は懲戒では無く、突然に発奮した体罰問題に自分がマジで取り組んでいる様に見せたいと思っているだけなんじゃないか。入試を求める中学生の意思など一切無視して。
 
体罰という行為は、学習教育法11条において「校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。」と定められている。
 
だが文科省は「学校教育法第11条に規定する児童生徒の懲戒・体罰に関する考え方」において、体罰に関し「 児童生徒に対する有形力(目に見える物理的な力)の行使により行われた懲戒は、その一切が体罰として許されないというものではなく、裁判例においても、「いやしくも有形力の行使と見られる外形をもった行為は学校教育法上の懲戒行為としては一切許容されないとすることは、本来学校教育法の予想するところではない」としたもの(昭和56年4月1日東京高裁判決)、「生徒の心身の発達に応じて慎重な教育上の配慮のもとに行うべきであり、このような配慮のもとに行われる限りにおいては、状況に応じ一定の限度内で懲戒のための有形力の行使が許容される」としたもの(昭和60年2月22日浦和地裁判決)などがある。」とされている部分がある。
最高裁、地方裁の判例などに関し決して有形力(殴る・蹴る)による肉体的苦痛も一定の許容に関し認められるとしている。
 
また、「訴訟事例 2 教師の体罰・犯罪・その他の裁判」によれば、1963年に福岡県立・立田川東高校で担任教師の体罰の翌朝に倉庫で首吊り自殺を行った生徒がいるらしい。その時に級友に「先生の仕打ちをうらむ。死んでも忘れない」と書いた6通の手紙を書いていたらしい。
保護者が自殺は担任教師による体罰が原因として、慰謝料と謝罪広告を求め、好調と担任教師に民事訴訟を起こしている。福岡地裁は「担任教師の懲戒行為は限界を超えて違法」とするが、その事と自殺に因果関係は無いとしている。
 
控訴があったのだろう。福岡高裁は地裁が下した慰謝料の支払い命令だけを認めている。更に上告があったのだろう。最高裁は棄却をし、2審を支持している。最高裁は体罰或いは懲戒と自殺に因果関係はないと認めた事になる。
その判例が「違法な懲戒がされるに至ったいきさつや、男子生徒の態度からみて、担任教師は自分の懲戒によって男子生徒が自殺を決意することを予見することは困難だった」といった事らしいが。
 
1985年に岐阜県の中津商業で女子陸上部員が顧問の暴力的しごきや体罰を苦にし自殺したとして遺族が学校と陸上部顧問に対し損害賠償請求訴訟をする。「顧問教諭の侮蔑的発言は身体に対する侵害と併せて、生徒の名誉感情ないし自尊心を著しく害するものであって違法行為に該当する。
自殺という行為は最終的にはその人の意思決定によるものであるから、自殺を決意する可能性があると予見することはおよそ不可能。従って、教諭の違法な言動と生徒の自殺との間には相当因果関係は存在しない」としたらしい。
 
1994年には兵庫県龍野市・揖西西小で児童に体罰があったとして、遺族が龍野市に対し損害賠償訴訟を提訴する。神戸地裁は「殴打行為を懲戒権の行使とはせず、単なる暴力とした。
自殺と体罰の因果関係を認容。教師による体罰が自殺の原因として行政責任を認められたのは初めて。自殺したことに対しては過失相殺。」として、教員の体罰により自殺が行われたと判決された。
 
橋下は市長である前に弁護士でもある筈だ。故に、体罰・懲戒に関する多数の判例などは多く把握しているだろうし、当然最高裁の出した体罰に対する判例も把握している筈だ。
更に文科省の示す体罰の許容範囲も認識していたのではないのか。だからこそ、知事の頃より体罰の存在を強く主張していたのだろう。
 
だが、桜宮高での体罰と自殺が大きな話題となり問題視される様になったからだろうか、それまでの主張をあっさりと覆し体罰を批判する側に立った。
この時点で非常に無責任な姿勢ではないかと思えていたのだが、批判の側に立った事をより主張する為なのだろうか、突然に桜宮高野体育系への入試を禁じるとした。
 
その趣旨を「桜宮高を目指して頑張ってきた受験生、保護者の気持ちはよく分かるが、伝統をすべて断ち切るというところまでやらないと新しく生徒をお迎えするわけにはいかない」と発言している。
桜宮高とやらの伝統とは、一部の運動部の顧問による体罰だったのか。それ以外には学校としての伝統という事は何も無いのか。

 
何よりも自ら暴力と主張もしている体罰を伝統とするは桜宮高への非常な侮辱じゃないのか。その様な発言がよくも平気で出来る者だな。
 
更に非常に呆れまくったのだが、16日の産経新聞関西版にあるがバスケ部の主将が自殺した事を問題として、
 
-引用-
 
大阪市立桜宮高の男子バスケットボール部主将だった2年の男子生徒=当時(17)=が体罰を受けた翌日に自殺した問題で、体罰が確認された同校のバスケットボール部とバレーボール部の無期限活動停止が15日に決まった。バスケ、バレー部以外の全運動部も体罰の有無の調査が終わるまで停止となり、生徒らの間に動揺が広がっている。だが橋下徹市長は「仲間が死んだのだから、今何をすべきか考えてもらいたい。この状況で部活をやったら、人間としてはダメだ」などと理解を求めた。
 
-引用-
 
これに対し、
 
-引用-
 
 野球部の男子部員は自宅周辺での筋力トレーニング、走り込みをして活動再開を待つ。「仕方ないとは思うが、本当は早く部活をやりたい」と漏らした。
 
 また運動系の部に所属する女子部員の保護者によると、女子部員は「これだけの事態になってるのは分かっているけど、問題が起きたわけではないのに…」と落ち込んだ様子で話していたという。
 
 こうした状況にバスケ部の男子部員は「この問題はバスケ部の問題で、他のクラブには関係ない。自分たちが練習したくてもできない状況はしかたないが、どうして、他のクラブにまで影響するようなやり方をするのか。僕たちの思いや言い分も聞いてほしい」と訴えていた。
 
-引用-
 
そして橋下は改めて強調する様に「仲間が死んだのだから、今何をすべきか考えてもらいたい。この状況で部活をやったら上手くなるかもしれないが、人間としてはダメだ。それを言うのが教育だ」と15日の会見で語っていたらしい。
 
運動部の生徒達は大きな動揺を受けているのだろう。バスケ部の一人の生徒が自殺したからといって、どうしてバスケ部以外の自分達の部活動までが禁止されなければならないのだろうか。
バスケ部やバレー部だけで無く、その他の部活で活動する生徒達の意思を全く無視した行為だと思えてならない。自分が全うな主導を行っていると見せかける為に、桜宮高の生徒を利用しているんじゃないか。
 
橋下は「この状況で部活をやったら上手くなるかもしれないが、人間としてはダメだ。それを言うのが教育だ」と語るが、これは桜宮高の運動部で活動する生徒達の意思と自由の剥奪じゃないか。この様な行為が教育などとは到底思えない。
 
まして、バスケ部の主将の自殺に関しては一人の人間ばかりが非難される様になってしまっているが、実際に顧問とされる者が行った体罰と主将の自殺にどの様な因果関係が存在しているのだろうか。
 
まず、バスケ部の生徒達から「顧問は辞めろ」「辞職しろ」或いは「自首しろ」などといった非難の声は発生しているのだろうか。
そして主将の自殺の前日には30発から40発も殴られていたとの発言もあるが、これもバスケ部の者達から発言されているのだろうか。

 
何よりも殴り合いの経験のある者なら、30発・40発殴る事をどの様に意識したのだろう。バスケ部の生徒からびんた(平手打ち)されただけで、直立できず体が飛ばされてしまうと発言されていた筈だ。
それだけ顧問の者の腕には強い力があったという事だろう。
 
となればびんたでは無く殴られた場合、一体どうなるのだろう。喧嘩の場合でも10発程度殴りあっただけでもかなり痛い思いをさせられる事は間違いない。
主将は殴られるだけで抵抗などしなかったとされているんじゃないか。抵抗したといった発言は全く報じられていないのだから。
なんら抵抗する事無く、殴られるばかりでいれば顔がはれる程度ではすまないだろう。口の中は切られ、歯の一本や2本が折られ、その場で気絶していても可笑しくはない。

 
更には救急車が呼ばれる事態となっていても可笑しくはない。実際に仲間が殺されるかもしれないその様な場を見ていたとすれば、どの様な気持ちとなるのだろう。じっとしていられたのだろうか。
ただ恐怖心ばかりが高まり、動く事など一切出来なかったのだろうか。その様な事などあり得ないと思うのだが。
 
12日の毎日新聞に書かれているが、「学校が実施したバスケ部の生徒と保護者へのアンケートの回答に「試合を早くしたい」「顧問の指導を受けたい」などの言葉が並んでいた」とされている。対し橋下は「ちょっと異常。冷静になってほしい」と発言したらしいが、生徒達というよりも部員達は正直な気持ちを語っているだけでは無いかと思うのだが。
 
それを、非常に問題視される様になった「体罰と自殺」を否定する事から部員達の意思を無視し、自分の主張を正当化する為に発言していたと思えてならない。
橋下は今回の「体罰と自殺」をどの様に意識しているのだろうか。
 
教育の問題として取り上げているとは思えない。本当にそうだと思っているなら、入試を目指していた中学生や部活での活動を望む生徒達の意思を剥奪する必要などは無い。
 
片方ばかりに目を向けた行動を取ろうとしているが、体罰を行っていたとする顧問ばかりに目を向けるのでは無く、受けていたとされる生徒達にも目を向けなければならない。
だが、マスコミも顧問ばかりに目を向け生徒の意思の確認と報道を行っているとは思えない。
橋下も同じだろう。顧問ばかりに目を向け、激しい非難をする。だが、顧問と共に部活動を行なっていた生徒達の意思をどこまで把握しているのだろうか。
単に体罰を受けていたから被害者だとする者が多いが、橋下も同じ類ではないのか。
 
真摯にこの問題に取り組もうとするなら、顧問の行っていたとする体罰ばかりに目を向けるのでは無く、その顧問と共に部活動を行っていた生徒達の顧問の行動、指導、顧問自身への意識もしっかりと調査し把握しなければならない筈だ。
だが、だが体罰を大きな問題としている橋下に果たしてその様な意識はあるのか。
 
決して教育問題として真意に扱おうとしているとは思えない。
ただ、全国の世間より大きな話題とされている桜宮高を自分をアピールする為に利用しているとしか思えない。
 
PR



コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フリーエリア
最新TB
プロフィール
HN:
とくのすけ
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
忍者ブログ [PR]