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18日の夕、高村正彦外相と甘利明経済産業相が、日中両国政府が東シナ海油田の共同開発問題で、最終合意をした事を発表した。
中国が単独で開発を進めているガス田、「白樺」(中国名・春暁)に日本の企業が資本出資により開発参加をし、日中中間線の北部にあるらしい調査段階のガス田「翌檜」(同・龍井)を共同開発するといった事が、主な合意内容らしく、最も問題となっていた排他的経済水域の境界線の問題は棚上げとなり、この中にある残りの2つのガス田、楠(同・断橋)と樫(同・天外天)は、継続協議という事となったらしい。
この合意によって日本企業は、中国側の開発会社に資本出資をする事になるようだが、その比率に応じて権益を受ける事になるらしい。
だが、日本はすぐにこの動きをするのでは無いようだ。
まず、来年の通常国会で、条約承認を目指してから、中国側と出資比率などを具体化する交渉に入る行動に入る考えであるようだ。
この合意に対しては、日本では評価の意を示している者が多い様だ。
北海道新聞の社説では、
ー引用するー
専門家の間ではかねて、日本がこの海域で資源を手にするには、共同出資で開発に参加するしか手だてはないというのが定説だった。
ー引用を終了ー
と、書かれている。
また、毎日新聞のクローズアップ2008:ガス田開発、日中合意 境界線問題、棚上げでも、
ー引用するー
◇少ない資源、運搬も大変
資源政策面から東シナ海のガス田を見ると、「ほとんど意味がない」(経産省幹部)のが実態だ。日本が合弁で進めるロシア・サハリン沖の巨大ガス田などと比べると東シナ海のガス田の資源量は小規模な上、陸地から離れた洋上にあり、開発や輸送など多くの課題があるからだ。
中国海洋石油の資料によると、日中中間線付近の海域で確認された採掘可能なガス埋蔵量は1・8億バレル(石油換算)。最大は白樺の6380万バレルだが、その量は日本で使用する石油・天然ガスの約10日分に過ぎない。
ガス運搬も課題となる。ガス田から日本まで約600キロに達する海底パイプラインを敷設するのは「コスト的に合わない」との見方が強く、すでにパイプラインを敷設している中国に全量を運ぶ案が有力だ。そのガスを、液化天然ガス(LNG)にして中国から船で日本に運ぶ方法も考えられるが、これも採算的に厳しそうだ。このため、日本に分配される資源全量を中国に買い取ってもらう可能性もあり、この場合、日本の資源確保に寄与はしない。
ー引用を終了ー
と書かれている部分があった。
こういった事から、日本側の者達は今回の合意を、一部の者を除いて、正直に評価しているのだろうと思ったのだが。
対して、中国の人々は、特に反日の人々は全く評価はしておらず、サイト掲示板などを活用して、厳しい批判を中国政府に浴びせかけているようだ。それも、抗議デモを呼び掛ける書き込みが相次いでいるらしい。
その事に、中国政府は何やら危機感を感じたのだろうか、19日に中国の武大偉外務次官が突然の会見を行い、日中が合意した内容に関して、自ら説明したらしい。
ガス田合意 関係改善の大きな成果(6月19日)
クローズアップ2008:ガス田開発、日中合意 境界線問題、棚上げ