思い、そして感じた事をそのまま
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佐野研二郎の東京五輪エンブレムに関して自分なりに思う事を書いておきたいと思う。
まず佐野研二郎がエンブレムを自ら撤退した意図をHPに書いているが、それを時事通信が伝えている。
「1日に佐野研二郎氏が事務所ホームページを通じて発表したコメントの全文は次の通り。
エンブレムにつきまして
私は、東京オリンピック・パラリンピックの大会の成功を願う純粋な思いからエンブレムのコンペティションに参加致しました。エンブレムがフラッグに掲げられ、世界中の人に仰ぎ見られている光景や、金メダルに刻まれたエンブレムを強くイメージしながら伝統的かつ新しい日本、東京を表現すべく大胆に、そして丁寧にデザイン致しました。
このような国をあげての大切なイベントのシンボルとなるエンブレムのデザイン選考への参加は、デザイナーにとっては大舞台であって、疑いをかけられているような模倣や盗作は、原案に関しても、最終案に関しても、あってはならないし、絶対に許されないことと今でも思っております。模倣や盗作は断じてしていないことを、誓って申し上げます。
しかしながら、エンブレムのデザイン以外の私の仕事において不手際があり、謝罪致しました。この件については、一切の責任は自分にあります。改めて御迷惑をかけてしまったアーティストや皆様に深くお詫びいたします。
その後は、残念ながら一部のメディアで悪しきイメージが増幅され、私の他の作品についても、あたかも全てが何かの模倣だと報じられ、話題となりさらには作ったこともないデザインにまで、佐野研二郎の盗作作品となって世に紹介されてしまう程の騒動に発展してしまいました。
自宅や実家、事務所にメディアの取材が昼夜、休日問わず来ています。事実関係の確認がなされないまま断片的に、報道されることもしばしばありました。
また、私個人の会社のメールアドレスがネット上で話題にされ、様々なオンラインアカウントに無断で登録され、毎日、誹謗中傷のメールが送られ、記憶にないショッピングサイトやSNSから入会確認のメールが届きます。
自分のみならず、家族や無関係の親族の写真もネット上にさらされるなどのプライバシー侵害もあり、異常な状況が今も続いています。
今の状況はコンペに参加した当時の自分の思いとは、全く別の方向に向かってしまいました。もうこれ以上は、人間として耐えられない限界状況だと思うに至りました。
組織委員会の皆様、審査委員会、制作者である私自身とで協議をする中、オリンピック・パラリンピックを成功させたいとひとえに祈念する気持ちに変わりがない旨を再度皆様にお伝えいたしました。
また、このような騒動や私自身や作品への疑義に対して繰り返される批判やバッシングから、家族やスタッフを守る為にも、もうこれ以上今の状況を続けることは難しいと判断し、今回の取り下げに関して私自身も決断致しました。
今後につきましては、私の作品や仕事を通じて少しでも皆様の信頼を取り戻すべく日々の仕事に専念するしかないと思っております。
図らずもご迷惑をおかけしてしまった多くの方々、そして組織委員会の皆様、審査委員会の皆様、関係各所の皆様には深くお詫び申し上げる次第です。上記事情のゆえ今回の判断に関しましてはどうか御理解くださいますようお願い申し上げます。
佐野研二郎のデザインが東京五輪エンブレムに採用決定が報告されたのが7月24日。現時点では、あの時から嫌だったと言い切る者が多いかもしれないが、実際にあの時点ではどの様に意識していたものが多かったのだろうか。
そして、模倣から盗作までの疑惑が湧き始めたのが25日にベルギーのリェージュ劇場のロゴをデザインしたオリビエ・ドビが自分の作品に似ている、盗作だとしてJOCへ使用差し止め要求するが拒否されると裁判提訴し、何故だか佐野研二郎への批判が湧き上がっていく。
最近ではパソコンだけで無くスマホなどでSNSを通じネットを活発に活用する者をネット民と称する様だが、記時のツイートや記時へのコメント、ブロゴスのコメントなどに佐野のデザインは盗作だろうと決め付けた書き込みが行われる様になる。
更には選考委員会は最初から佐野のデザインを選考するつもりだったんだろうとの書き込みも見られる様になる。
佐野の作品が盗作だろうとイメージ付けしたのがサントリーのトーとバッグが決定的とされている。
トートバッグはサントリーが7月15日から8月末まで開催しているキャンペーン商品で、佐野の事務所は30種類のデザインを手掛けていたらしいが、ネットから類似のデザインが見つかったと情報が出され、トートバッグは佐野の盗作だと決め付けられた。
だが、事務所の代表として自らの作として発表していたのかもしれないが、実際には事務所のスタッフデザインを手掛けており、佐野はその監修を行っていた。作成された作品のチェックを行っていたのだろうな、発表して良い物かどうか。結果、OKを出し発表したのだろう。
だが、30作の内8作がというよりも著作権侵害の疑いがあるとしてサントリーに8作の撤去を申し込んでいるが、その趣旨のコメントをサイト「MR DESIGN」に書いている。
そして佐野は単なるデザイナーでは無くアートディレクターとされている。アートディレクターとはWikipediaでは「美術表現、芸術表現をもちいた総合演出を手がける職務を意味する。商業活動のなかでは、広告、宣伝、グラフィックデザイン、装幀などにおいて、主に視覚的表現手段を計画し、総括、監督する職務である。顧客の依頼・要望あるいは、立案された計画を目的達成するための素材や表現方法を模索し決定する。」としている。
決して自らゼロからスタートしてデザインしているくのでは無く、総括、監督や顧客からの要望に応じた表現方法を決定していくとある。
創作依頼を受けた時には、何らかの素材を参考にし作成していく事が多い事は間違いないだろうな。
佐野の妻もトートバッグの関する取材を日刊ゲンダイから受けた時に「確かにトートバッグのデザインを監修したのは佐野です。しかし、細かい実務を担っていたのは何人かの“部下”です。その部下たちの話を聞いた上でないと、返答はできません。今は事務所が夏季休暇に入っているので、調査にもう少し時間がかかります。そもそも、ゼロベースからデザインをつくり出すことは、一般的ではありません。あくまで一般論ですが、どこかで見たデザインから無意識に着想を得ることは、珍しいことではありません」と語っている。
佐野の作品は盗作だらけだと決定付けている者が多いが、トートバッグは決して佐野の作品でない事に間違いは無い。
ここからは五輪エンブレムに関してのみ書きたいと思う。ベルギーのリェージュ劇場のロゴのデザイナーは盗作として提訴までした。
Newskrap!「証拠画像」に盗作パクリ疑惑の作品が一覧されている。その中に原案の盗作とされている13年11月1日~26日に東京の銀座ビル・ギャラリック・ギャラリーで開催されたヤン・チヒョルト展のロゴをパクッタというよりも盗作したんだろ決め付けている。
ツイッターで佐野がヤン・チヒョルト展へ出向いてきた事が明らかとなっているといった情報もあるらしいが、ヤン・チョヒルトは1974年に亡くなっている方で、彼の作品は何十年も前から公開されていたことは明らかだ。
2年前に開催された展示会でロゴとされた作品も出向いた佐野だけでは無く、日本だけでは無く世界中のアートディレクテターがその作品の存在を知っていたのではないだろうか。
同じ仕事をする者達であれば、どの様な趣旨であのデザインが作成されたのかといった事も分っていたのではないかと思われるが。
ネット民とされる者達は、五輪エンブレムが盗作で無いなら説明責任を果たせと追及している。
佐野は8月5日の会見で「ベルギーに行ったことはなく、ロゴも見たことがない」と否定。アルファベットの「T」と円を組み合わせたエンブレムの意図を説明し「(リエージュ劇場のロゴは)アルファベットのTとLを組み合わせたもの。要素は同じものがあるが、デザインの考え方や背景の色も違い、全く似ていない」と話した。」(朝日新聞2015/08/05)と語っている。
自分のデザインとリェージュ劇場のロゴのデザインは全く異なっていると言い切っている。
自分もそうだが、この会見だけでは理解しきれる者は少なかったのかもしれない。だが、デザインの違いをしっかりと説明されているブログが存在していた。
このブログの中に2つのデザインの作り方の違いがハッキリと書かれている。
ネット民は佐野は五輪エンブレムは盗作だとしている。だが、佐野は徹して否定する。ならば盗作では無いという説明をしっかり行えと要求している。
だが、これはネット民にも言える事ではないのか。ネット民は佐野の作品は盗作だと決め付けて、徹底した批判を繰り返している。
その為だろうか、作品に類似した画像をネットに表示しているが、その画像を盗作したという証拠、証はどこにあるのだろうか。盗作を行っていると批判を繰り返すのであれば、ネット民にもその盗作を確定する証拠、証を説明する責任がある筈だ。
だが一方的に攻めるばかりで、自分達の説明責任が果たされているとは全く思われない。
更に佐野個人を攻めるだけでは無く、家族や実家、事務所などに「メディアの取材が昼夜、休日問わず来ています。事実関係の確認がなされないまま断片的に、報道されることもしばしばありました。
また、私個人の会社のメールアドレスがネット上で話題にされ、様々なオンラインアカウントに無断で登録され、毎日、誹謗中傷のメールが送られ、記憶にないショッピングサイトやSNSから入会確認のメールが届きます。
自分のみならず、家族や無関係の親族の写真もネット上にさらされるなどのプライバシー侵害もあり、異常な状況が今も続いています。
今の状況はコンペに参加した当時の自分の思いとは、全く別の方向に向かってしまいました。もうこれ以上は、人間として耐えられない限界状況だと思うに至りました。」らしいじゃないか。ネットリンチとも称されているようだが、完全な誹謗中傷でありネットによる心理への激しい暴力が行われている。
佐野がエンブレムを撤退した理由を示すコメントを載せたサイトを紹介しているブログ「真実を探すブログ」があるが、批判的ツイートが多く載せられている。何も説明責任をしていない、国民に喧嘩を売っているとしか思えない、逆切れ気味の謝罪文、佐野を容疑者と称する者もいる。
更には他のブログのコメントに「バッシング」を受けている事を理由にして、「国民」に責任を押し付けたのは最低だなと書いた者もいる。
改めて佐野のコメントを読んでみたが、確かに非常な誹謗中傷を受けているとは書いている。だが、エンブレム撤退の理由は非常な誹謗中傷から家族やスタッフを守る為に撤退を決断したとしてあると書かれてあると思える。
佐野の五輪エンブレムのデザインから佐野個人へのネットによる批判の嵐はベルギーのリェージュ劇場のロゴの盗作の疑いからサントリートートバッグの盗作疑いと8作撤退などから佐野五輪エンブレムのデザイン、或いは佐野個人のデザインは盗作だと決め付けられる様になり、より激しい批判が行われる様になる。
どれだけの確証を持って、盗作だと言い切っていたのだろうか。盗作を常時行っていたんだと決め付けてしまえば、佐野は犯罪者という事になってしまう。常時著作権侵害を行っていたのだから。
だがその証拠をどこまで掴み主張していたのだろうか。ネット民とやらはエンブレム、或いは疑われた他の作品も含め説明責任の要求を強調しているが、何ら証を示さずに単に決め付ける様に画像を出し、エンブレムやその他の作品は盗作だと言い切っていた。のであれば、それを示す証拠を出ししっかりと説明する責任がある筈だ。
ネット民とやらには、その様な説明責任の認識はあるのだろうか。
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