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6月15日、突然に民主党の鳩山由紀夫代表の政治資金管理団体「友愛政経懇話会」の政治資金収支報告書より、驚いた事に既になくなっている方が個人献金者として掲載されている事が明らかとなったのだ。
この当時は5人だったが、その後には更に故人による献金が多く行われていた事が段々と明らかとなっていた。
これは一体どういうことなのか、誰もが鳩山由紀夫代表本人に明らかとしてもらいたい。そう思っていたのではないのだろうか。
その本人が、6月30日やっと記者会見を行い、この訳の分からない故人献金に関して説明を行なってくれたらしい。
鳩山氏の会見要旨
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date2&k=2009063001067
民主党の鳩山由紀夫代表が30日、政治資金の虚偽記載問題に関して行った記者会見の要旨は次の通り。
鳩山氏 報道の指摘は基本的に事実だった。ほかにも事実でない記述が見つかった。誠に申し訳なく、ご迷惑を掛けた関係者、国民に深くおわび申し上げる。
会計を任せていたのは、長きにわたり尽くしてくれた、信頼していた秘書だ。わたしに対する個人献金があまりにも少なく、「分かったら大変だ」という思いがあったのではないか。
(政治資金)収支報告書は訂正するよう指示した。会計担当者は公設秘書を解任し、会計責任者もしかるべく処分したい。わたし自身は、岡田克也幹事長の判断に基づき行動していきたい。
監督責任を感じているが、代表を辞めることを考えているわけではない。しっかり反省し、説明責任を果たす中で代表としての責務を果たしていきたい。選挙への影響はなしとしない。できる限り真摯(しんし)に対応し、影響が最小限になるよう努力したい。
小沢一郎代表代行の問題と今回の問題はやや質が違う。小沢氏は今でも潔白だと信じているが、わたしの場合は秘書とはいえ、やってしまっただけに正直に申し上げ、説明責任を尽くしていく。国民の理解を得られればありがたい。
五百蔵洋一弁護士 会計実務担当の秘書が、亡くなった方、存命の方を含め、収支報告書に事実でない記載をした。その事実を鳩山氏にも会計責任者にも打ち明けていなかった。
秘書が担当していたのは資金管理団体「友愛政経懇話会」。収支報告書の支出は実の支出と思われ、問題は収入における寄付・献金だ。(虚偽記載は)193件で約90人、2005~08年の2177万8000円。原資は鳩山氏個人の金だ。いわゆるヤミ献金、不正な献金は見当たらなかった。
秘書には法律上の刑事罰があると伝え、本人も「申し訳ないことをした。処罰を受ける」と言っている。(秘書の)告訴・告発はこれから検討する。(動機は)保身だと思う。売り上げの下がったセールスマンがそのことを正直に言って、「ほかの人にやってもらおう」となるのを恐れたのではないか。
(時事通信2009/06/30)
鳩山代表は、麻生首相などにはちょっとした事でも「説明責任」と言う言葉を主張し、本人により誰もが納得できる説明をされる事を強く要求していたのではなかったのだろうか。
であるならば、今回の故人献金に関しても、鳩山代表は自分自身が正直に事の粗筋を明かす事により、民主党支持者は勿論だろうがそれ以外の者達にも納得してもらおうとして、説明しなくてはならなかった筈。
しかし、今回の説明によって反民主党の者は勿論だが、民主党支持者も含めて、果たして納得できた者はいたのだろうか。
鳩山代表は、この会見に於いて、故人献金は戴いたものでは無く、自分個人の金が利用されていたのだとしている。それも、鳩山代表の一人の秘書の独自の判断によって行われた事であり、鳩山代表は全く関知してはいなかったとしているが、果たしてどうなのだろうか。
何故なのか、全く説明がされていなかったのではないかと思うのだが、弁護士によれば政治資金管理団体「友愛政経懇話会」の収支報告書の支出に対し収入が少なかったらしく、その穴埋めに会計事務の担当者であった、一人の秘書が独自の判断により、鳩山代表の普通預金より勝手に引き出し、更に既に亡くなっている方の名などによる虚偽記載を行っていた。
弁護士は、会見で下記の様な発言を行っている。
ー引用ー
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090630/stt0906302024016-n3.htm
あるいは『当該団体の収入の不足を、預かっていた鳩山さんの個人資金からの借り入れ、という合法的な形でやればよかったではないか』ということを言いましたところ、ちょっと『ハッ』としたようになりましてですね、そこら辺のところのですね、ちょっと残念ですけれども、処理の仕方というものが十分理解できていなかったのかなあと。いうようにも、判断をいたしております
(産経新聞2009/06/30)
ー引用ー
同じ様な発言を鳩山代表も行い、結局は今回の故人献金は不正な物では無く、鳩山代表の個人資金が一人の秘書により動かされたに過ぎない。と、言っているのかなと思えるが。
だが、そんな事はありえないのではないのか。鳩山代表の大きな個人資金を一人の秘書にそっくりそのまま預けるなんて、ちょっと信じられない。
まして、鳩山代表なんて大物の資金管理団体ともなればかなり大きいだろうし、その収支も半端では無いだろう。その会計をたった一人の秘書に任せているなんて、これもとてもではないが信じられないね。
実際、朝日新聞の記事によれば、
匿名献金が突出 鳩山代表、5年で2億3千万円
http://www.asahi.com/politics/update/0701/TKY200906300349.html
民主党の鳩山由紀夫代表の政治資金管理団体「友愛政経懇話会」の政治資金収支報告書で、5万円以下などの条件を満たす匿名の個人献金の総額が、03~07年の5年間で計2億3千万円に上り、国会議員のなかで突出して多いことがわかった。
匿名の個人献金の処理についても、「故人献金」で今回問題になった公設秘書が担当したという。謝罪会見で記者が「5万円以下の匿名献金も一定額ある」と指摘すると、調査にあたった弁護士は「その部分は終わっていない。調査を続ける」と説明した。
政治資金規正法は、政治家の活動資金に透明性を持たせる観点から、献金者の氏名と献金額を収支報告書に記載することを義務づけている。ただし年間5万円以下、税の控除を受けないなどの条件を満たす小口の個人献金者は氏名や住所を記す必要がなく、「その他献金」として合計のみを記載すればよいとしている。
修正前の03~07年の収支報告書によると、鳩山氏が集める個人献金は年間約5千万~1億1千万円で、与野党の代表クラスの政治家の資金管理団体と比較しても抜きんでている。ここ5代の自民、民主党の総裁、代表経験者と比較しても(表参照)、総額で突出している。
さらに、鳩山氏の個人献金のうち、匿名の小口献金である「その他献金」は03年が約8千万円、04年約4600万円、05年約4千万円、06年約3700万円、07年約2800万円となっている。年平均で約4600万円は、他の総裁、代表経験者の平均約140万円を大きく上回る。03年は少なくとも1500人以上の匿名者からの小口献金があったことになる。
「その他献金」の扱いは法にのっとった処理であり、それ自体に問題はないが、今回の「故人献金」のように実際に献金したかどうか、第三者が直接確認することはできない。
鳩山氏は企業団体献金を禁止して個人献金を推進する立場。税額控除を強化するよう主張もしている。自らの場合は、税額控除の対象とならない匿名献金が多いという矛盾を抱えた格好だ。
(朝日新聞2009/07/01)
穴埋めをしていた一人の秘書は、資金管理団体への収入が少ないと意識した事から行なったと、弁護士及び鳩山代表は発言している筈。
だが、朝日の記事に書かれている匿名の個人献金の総額と鳩山代表と、弁護士の発言がもの凄く異なっている様に思えてならない。
また、弁護士さんは資金管理団体の会計を任されていた秘書が、鳩山代表や団体の会計責任者に打ち明けていなかったと、会見で語っている。
故に、鳩山代表は全く関わりは無いし、一人の秘書が勝手な判断により個人で行なった事だと言いたがっているのかもしれない。
管理団体の中には、ちゃんと会計責任者というものも存在している筈で、政治資金規正法第12条に於いて年の暮れにはこの会計責任者がその年の収入、支出などを記載した報告書を都道府県の選挙管理委員会、或いは総務大臣に提出しなければならないとなっているらしいのだ。
まるで、一人の秘書が資金管理団体の収支報告書を管理しきっていたかのように思わされてしまうのだが、果たしてその様な事が出来るのだろうか。
まして、「友愛政経懇話会」でも毎年の暮れには法に従い、ちゃんと報告書を提出していたのではないのだろうか。
鳩山代表への献金も資金管理団体の収支だと思いますから、決して資金管理団体の会計責任者が年間の収支収入の動きに全く気づいていなかったとは思えないのですが。
ただ、鳩山代表は、会見でこの収支報告書は会計責任者も全く見てはいなかったと発言しているようだが。「友愛政経懇話会」には、もしかすると団体の物では無く一人の秘書だけの収支報告書があったのかもしれない。
何よりも、弁護士さんが会見で語っていたらしいが、「代表からの個人資金からの借り入れ、という合法的な形でやれば」と、気づいたかのような態度を見せたと、まるで相手が子供の様に語っているではないか。
というよりも、強引に故人献金を不正により行なわれたのでは無く、あくまで一人の秘書が個人的に鳩山代表の個人資金を動かし、今回の騒動を巻き起こしたんだよと、強調したがっているようにしか思えない。
そして、何よりも思うのだが、鳩山代表が全く関わりも無く勝手に故人献金などというような虚偽記載などという、政治資金規正法違反行為を行っていたという事は、鳩山由紀夫という政治家にとって大きな傷を付けられてしまった事は間違い無く、その事に非常に強い怒りを感じられているのではないのだろうか。
となれば、その秘書を即座に解雇する事は当然だろうし、と同時に裁判に訴える事も妥当ではないのかなと思えてしまうし、会見でも記者は刑事告訴は考えているかと問うている。
それには鳩山代表は答えず、弁護士が応じた様だが、
ー引用ー
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090630/stt0906302056018-n4.htm
私からお答えいたします。当該秘書には法律上のもちろん刑事罰がありうると、むしろあるということは伝えております。本人もそのことを自覚をして、自分が非常に鳩山さん、あるいは本当に鳩山さんを支持してくださる方、それから国民のみなさんに申し訳ないことをしたと。自分はいかようにもその処罰は受けますというふうに申し上げております。告訴ついては、告訴、告発といったらいいんでしょうか、それについてはこれから調査を進める中で私どもも検討いたしますし、別の形で行われるかもしれません
(産経新聞2009/06/30)
ー引用ー
すぐにでも訴えるというよりも、何だか消極的に思えてならないのだが。何故、これから調査を進める中でどの様に訴えるかを検討しなければならないのだろうか。更には、別の形でもと語っている。別の形とは、一体どういう意味なのだろう。
鳩山代表などは、これまで相手側にちょっとでも何かあれば、厳しく「説明責任」を追及してきていた筈だ。
であるならば、故人献金という一つの疑惑が発生している現在、鳩山代表自身が「説明責任」という事の姿勢をしっかりと見せる時ではないのか。
にも拘らず、曖昧な説明だけで、しかも全ての責任を一人の秘書に被せて逃げようとしている感じではないか。
余りにもいい加減すぎる。
だが、鳩山代表自身はこれ以上明らかにはしたくない、或いはしてもらいたくは無いと思っているのかもしれないがな。