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今月行われた衆議院選挙では維新の会が、突然に選挙が開始される事が決定され準備不足のままに選挙に突入し、近畿地方以外では良い結果を得られる事はなかった。
だが、比例代表などの投票率では高く多くの国民により支持されていたのではないかともメディアのコメンテーター達は表現しているのではないか。
しかし、維新の会が多くの国民から本当に支持されていたかどうかなど分かった事では無い。
 
衆議院選挙は管内閣の頃より強く求められる様になっていたんじゃなかったと思われる。管内閣のどこまでもいい加減なやり方に民主政権その物にうんざりさせられた者が多くなったんじゃないか。それにより早期の解散が追及される事が完全にハッキリしたと思えるが。
そのまま民主政権にまかせっきりじゃ日本の状況は悪化しても改善される事などありえない。誰もがそう意識したのではないか。
だから昨年9月に発足した野田内閣の時にも、すぐに早期の解散が強く求められる様になっていた筈だ。
 
大阪でW選挙が行われたのが昨年の11月27日。府知事、市長共に維新の会の立候補者が当選した。直後からだったか、間を置いてからだったかハッキリと記憶には無いが橋下などが国政に対し活発に発言する様になる。
そして国政進出を意識させる活動も、橋下は活発に行う様になっていった。
 
維新の会としての政権公約として「維新八策」が今年の2月に発表される。ただ、発表した後だったかこれは政権公約では決して無いと主張する様になっていた。
その意図は何かを独自に考えれば、衆議院選挙が行われた時に決して維新の会だけで挑む事などは不可能だろう。
大阪など近畿では大きな支持率を得ていたかもしれないが、他の地区では話題となっても強い関心を持たれる事などは実際には無かったろうから。

 
だから、民自公を批判し異なる主張を行っていただろう既成政党の一つであるみんなの党と活発に接触を繰り返し、連結、或いは同意する為の活動を行っていたんだろうな。
故に維新の会が独自に作成した物を政権公約と主張する事は控えた方がいいと判断したのだろう。みんなの党には「アジェンダ」とする公約が存在している。
連結、或いは合意するには互いが同意する公約を作成しなければならないだろうから。
 
橋下は国政に関する自己的主張を繰り返しながら、今年中にも行われるのではないかとされていただろう衆議院選挙の立候補者を育てる事を目的とした維新の会の政治塾なんて物までも発足させている。
だが、この時点より立候補するには自前でやらなくてはならないとされていて、消極的となっていた者が多かったのではないかとも思われるが。
 
そして9月には民主党などから選挙を意識していただろう国会議員が参入する様になり、呆れた事に10月から日本維新の会代表として日本維新の会をやろうとする事を訴える為などに、鹿児島から全国遊説を開始していたらしい。
橋下は最も重視しなければならない公務を軽視し完全な国政党首との兼務を行っていた事となる。
同じく未来の党の党首との兼務を行っていた滋賀県嘉田知事が県議会より激しい批判を浴びせられているが、橋下は市議会などから激しい批判を受ける事はないらしい。
 
その要因を読売新聞の記事に書かれているが「首長と国政政党代表の兼務を巡っては、維新の会幹部と兼務する橋下市長と松井一郎大阪府知事についても、議会で問題視する声が上がった。
2人は衆院選期間中、全国遊説やテレビ出演に駆け回り、橋下氏の場合、市役所に登庁したのはわずか1日、午前中の2時間半だけだ。ただ、与党の大阪維新の会が府議会は過半数、大阪市議会でも第1会派を占め、兼務解消の決議案提出などの動きにはつながっていない。
平野浩・学習院大教授(政治学)は「橋下市長への『二足のわらじ』批判があまり大きくならないのは、議会を押さえているから。」らしいと。
 
大阪市議会は橋下が仕切っている。さらに橋下を代表とする大阪維新の会の者達は、橋下の公務を非常に軽視した行動を決して批判する事など無く、逆に認めようとしているのかもしれない。
大阪が橋下の独裁地区となってしまっている事は明らかだ。
 
多くの者達が近い内に選挙が行われるだろうと意識していた事は間違いないだろう。その為に維新の会は連結、或いは合意の相手に時が経つに連れみんなの党と石原前都知事の二者択一を行っていたが、この事が橋下にとっては大きな失敗だったんじゃないだろうか。
 
また、色々な面でもブレた発言を繰り返していたろうし、竹島問題に関して竹島を日本の固有領土としないと思わされる非常に不快な発言まで行っている。これらにより、橋下は自ら維新の会の支持率を減少させていった。
 
二者択一では石原前都知事が参入し発足させた太陽の党との合意を選択した事により、渡辺は第三極の勢力を高めようとして連結などを強く求めていた維新の会との関係を選挙中に断絶する事となる。
また維新の会は近畿地方では強い存在となっていただろうが、他の地区では決して立候補した者達の信頼度など得られてはいなかった。
 
旧太陽の党の議員達は近畿地方の小選挙区でも当選していたかもしれないが、維新の会の新人達は果たして何人当選していたのだろう。比例代表にはいたかもしれない。だが、小選挙区には一人もいない筈だ。
小選挙区で当選しているのは旧太陽の党の平沼と園田の2名だけ。そして得票率では比例地区では自民に続く2位の位置にある事は確かだ。小選挙区では大敗した民主にも大きな差を開けられてしまっている。
 
マスコミは比例代表の得票率だけを取り上げ、自民と維新の会の得票率に大きな差はなかったと報じていなかったろうか。
確かに比例代表では大きな差は無いかもしれないが、小選挙区では自民だけでは無い、民主とも大きな差がある。
 
衆院選の為に当初はみんなの党だけに積極的に接していたかもしれない。だが、何時の間にやら石原前東京都知事との接触も活発に行う様になっていた。みんなの党との連結などよりも石原と組む事が有利と判断したのだろうか。そして石原との合流を決断したのだろう。
 
それによりみんなの党との議席の奪い合いを解消する事も出来ずに選挙に挑む事となってしまった。
これには選挙中に渡辺との会談で非常に幼稚な発言を行った事が大きな要因となっているようだが。

 
また渡辺は第三勢力が議席数を伸ばせなかった事、自民の圧勝に終った衆院選は第三勢力がまとまる事が出来なかった事が原因としている様だが。まとめる事が出来ずに、議席の潰し合いをしてしまったと。
だが、第三勢力なんて物をまとめていたとしても、得票数の結果などにより想像は出来るかもしれないが、どの様な結果がでていたかなど誰にも分らないだろう。
 
維新の会は国政進出を今年の初め頃には主張していたんじゃないか。故に、2月には維新の会の国政に関する政権公約として「維新八策」を発表した。
その後には国政批判を活発に行い、橋下得意の言葉遣いにより既成政党を悪とし、政治を変える事を訴える自分達を善とする様に世論を動かそうとしていただろう。
更に衆議院選挙への参加を強く意識していたからこそ、維新の会による政治塾などといった物も発足させていたのではなかったのか。
 
9月には明らかに近くに行われるだろうと意識した選挙戦を有利な立場で戦おうと、民主党やその他の政党の議員達が維新の会に参入する様になり、橋下が最も求めていただろう国政政党として日本維新の会が発足される。
更に10月には呆れた事に、公務などほったらかしとしながら全国遊説まで行う様になっていたらしい。
橋下は近くに行われるだろうと予測されていた衆院選を戦う為の準備を、着実に進めていた事は間違いないだろう。
 
マスコミは維新の会は衆院選には準備不足だったと擁護する報道を行っているが、今年の初めより衆議院選挙へ挑む為の準備が着々と進められていただろう。
明らかに行っていた事は間違いないのではないか。
 
最近になり維新の会の立候補者の運動員の公選法違反(買収)が活発に行われていた事が明らかとなってきている。
これは維新の会の立候補者達及び運動員などが公職選挙法をしっかりと把握していなかったに過ぎない。

 
産経新聞・関西版が「維新「選挙の素人集団」 逮捕者相次ぐ党の“質”」という記事を書いているが、その通り維新の会は選挙だけでは無く国政に関しても全くのど素人の集団に過ぎない。
その事が明らかとされてきているのではないのか。

その為に、国政に関する人事も旧太陽の党などにより占領されている。国会に維新の会の存在など感じさせられる事など無い。
 
比例代表の得票率ではトップの自民に大きな差が無かったと報じられているが、単に橋下や石原の存在が影響していたのかもしれないし、小選挙区では旧太陽の党の2名しか当選していないのだ。
近畿地区以外では維新の会の立候補者などは一切信頼などされていなかったに過ぎない。
 
今回の選挙の結果をあくまでも準備不足だったとしているとしたら、みっともない逃げ口上に過ぎない。何度も書くが、橋下達はかなり以前より選挙を強く意識していた事や、その準備を着々と進めていた事は間違い無い筈だ。
にも拘らず、あの様な結果となり、更に選挙中に公選法に反する者存在していた事が明らかとなってきた。
 
維新の会の本質があからさまにされているのではないのか。
 
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