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橋下は政府の原発再稼動に関し、これまで常に強烈に批判していたんじゃなかったろうか。政治家が原発の安全宣言をしてはならない。現在の状態での再稼動は許されないとして、大飯原発3号・4号機の再稼動を積極的に求めている政府、或いは関電に対し激しい批判を繰り返していた筈だ。
だが、突然にその発言の内容は変わってしまうものなんだな。
関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に反対している大阪市の橋下市長は26日、市役所で報道陣に、「原発を再稼働させなくても(今夏の電力需要を)乗り切れるかどうかは関西府県民の努力次第。相当厳しいライフスタイルの変更をお願いすることになる。その負担が受け入れられないなら、再稼働は仕方がない」と述べ、節電策に住民の支持が得られない場合、再稼働を容認する意向を示した。
関西電力は今夏の電力需給について、ピーク時の7月に供給力が需要に比べて19・3%不足するとしたデータを発表している。
橋下市長は関電のデータの検証を求めているが、「検証を待っていたら対策が遅れる。今(関電が)出している数字を基に、今夏の節電策を考えざるを得ない」と述べ、再稼働しない場合を想定した今夏の節電策をまとめるよう関西広域連合に要請する考えだ。
(読売新聞2012/04/26)
これまでの橋下は、政府が積極的に大飯原発の再稼動に取り組もうとしている事に関し、逆に積極的に批判する事を繰り返してきていた。
藤村との会談で、互いの意見が完全な相違となっていたのだろうが、橋下は政府を激しく批判する様に発言をしていた。そして、「政治家が安全宣言をしたことは、絶対におかしい。国民は再稼働手続きに納得していない。原子力安全委員会が安全性のコメントを出すべきだ」とも発言している。
橋下は「原子力安全委員会が安全性のコメント」を出すべきだとして、安全委員会が何もしていないかの様なイメージを持たせる発言をしているが、まず電力会社が行っただろう原発のストレステストの評価する審査などを原子力安全・保安院が行い、大飯原発3号・4号機は安全性が認められるとの見解を表明していると思われるが。
更に、安全・保安院の結果はIAEA(国際原子力機関)へ評価を求め、一応認められている。大飯原発3号・4号機は安全であると。
また安全・保安院の行った審議には複数の専門家が加わっていた筈であり、橋下は「政権は安全と言うが、科学者は言っていない」とも発言している様だが、その様な事は無い筈だ。
これらの情報は経産省が公表しているであり、橋下も全く知らなかったという事は無いのではないか。もしかすると多くの国民がこの様な情報を得ている筈は無いと思い込み、自分に都合のいい様に叫びまくっていたのだろうか。
橋下は安全性が確認されなければ、原発の再稼動は認められないと強く主張していた筈だし、松井も
脱原発依存を掲げる大阪府の松井一郎知事は11日、国指定の「関西イノベーション国際戦略総合特区」による企業誘致が進んだ場合、最大で21万キロワットの電力出力が必要になるとする府の試算を明らかにした。
松井知事は「ガスタービン発電1基で十分まかなえる」と述べ、「脱原発」が大阪の経済成長に影響しないとの見解を示した。
同日行われた定例記者会見で記者団の質問に答えた。府は大阪市の人工島「咲洲」や「夢洲」など、特区対象地域6カ所で工場や事務所が集積したと想定して試算。最大でも21万キロワット、省エネに取り組めば、6万キロワット程度の電力出力で稼働できると算定した。
松井知事は「大まかな試算だが、特区に企業を呼び込んでも必要なエネルギーを確保できる」と述べた。
(産経新聞2012/04/11)
と、主張している。原発の再稼動されなくとも、大阪の経済などに悪影響を及ぼす事は無いと。企業誘致が進み、電力需要が拡大されようと供給はそれに応じる事が出来るんだと松井は言い切っていたんじゃないだろうか。
となれば、大阪府など関西圏の電力の需要率が拡大されなければ、再稼動など行われなくとも需給に影響は無いと。
また、橋下の顧問の中には原発再稼動されなくても関西圏域の電力需給は大丈夫だと主張する者がいなかったろうか。だが、橋下はこれまでとは全く異なる発言を行う様になった。
安全性が確立されなければ原発再稼動は認められないと強く主張していた筈だ。もしも、再稼動が実行されなくとも、関西圏に暮らす人々や産業などへの電力供給に影響は及ぼさないとしていたんじゃないのだろうか。
なのに、「原発を再稼働させなくても(今夏の電力需要を)乗り切れるかどうかは関西府県民の努力次第。相当厳しいライフスタイルの変更をお願いすることになる。」と今夏の電力不足を乗り切れるか否かは、住民や産業の努力しだいとしている。要するに、今夏の電力需給の状況がどの様な状態になるかは、住民達の責任なんだと主張する様になってきたんじゃないのか。
自治体の首長の責任とは住民達に責任を押し付ける事などでは無い。逆に、住民達に如何に負担を掛けない様に行政を賄っていくかでないのか。
政府は関電の電力不足を危惧し、大飯原発の再稼動を積極的に進めようとしていた。その目的が、関西圏への電力不足による悪影響を防ぐ事じゃないだろうか。対して、それに強烈に反対していた橋下は、再稼動など行わなくとも関電の電力不足にしっかりと対応する策があるからこそ行っていたんじゃないのか。
だが、突然に再稼動反対から、しなくてはならないかの様に主張を見事に反転させた。関電の電力不足への策など全く無かった。何も無いのに、ただ単純に政府の施策を批判しまくっていた。
自分は民主政権を強く批判している者だし、同じ様に批判をしている人々は非常に多くなっているのではないのだろうか。だが、橋下はその民主政権よりも更に住民生活を軽視しているのかもしれないな。
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