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経営危機に陥っているアメリカ自動車大手3社「ビッグ3」。米議会下院が救済法案を作るが、上院では決裂され、世界経済に大きな不安を感じさせている。
ビッグ3救済が暗礁に、一層のリセッション懸念が強まる
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-35423420081213
米自動車大手(ビッグスリー)救済法案が事実上廃案となり、景気のさらなる悪化と金融危機の深刻化に対する懸念が広がっている。世界的な景気後退(リセッション)を回避しようとする各国の取り組みが台無しになる恐れもある。
エコノミストらは12日、ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N: 株価, 企業情報, レポート)とフォード・モーター(F.N: 株価, 企業情報, レポート)、クライスラー[CBS.UL]のビッグスリーのうち1社でも破たんすれば、大量の失業者が発生するほか、クレジット市場は打撃を受け、自動車産業の世界的なサプライチェーンも混乱に陥る可能性があると警告した。
ビッグスリー救済法案の廃案を受け、金融市場ではアジアの株式相場が急落したほか、東京市場では株安/ドル安/債券高が加速するなど、広い範囲で大きな動揺が走った。
ビッグスリーは直接的に計25万人前後を雇用しており、部品メーカーはさらに約10万人の雇用を抱える。米国では10人に1人が、何らかの形で自動車関連の仕事に就いているとされる。
JPモルガン・チェースのエコノミスト、リム・ジウォン氏は「破たんが経済と金融市場にひどい打撃を与えることは分かっている。そうなれば、一段のショックを回避するため、はるかに大規模な景気刺激策が必要になる」と述べた。
GMやフォード、さらに関連金融会社GMAC(GKM.N: 株価, 企業情報, レポート)やフォード・モーター・クレジットが過去数年間に大量の債券を発行していることもあり、仮にビッグスリーが破たんすれば、クレジット危機もさらに悪化することになる。
これら各社が発行した債券は、ジャンク(投機的等級)債市場の10%を占めるとされ、大手決済機関デポジトリー・トラスト・クリアリング・コープ(DTCC)のデータによると4社のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は合計2500億ドルにも及ぶ。
米自動車大手の救済が失敗に終われば、投資家は株式などのリスク資産を手放し、金属や原油などの商品相場も下落するとみられる。
クレディ・スイス(シンガポール)のエコノミスト、ジョセフ・タン氏は「市場は救済法案の可決を待っていただけに大きな反動だ」と指摘。「米国のみならず、世界的にセンチメントが悪化することになる。この先はリスク回避志向が一段と強まるだろう」と述べた。
エコノミストからは、米自動車メーカーの破たんは米ドルと米国債の下落につながり、米国の金融システムと経済にさらなる打撃を与えるとの見方も出ている。
(ロイター通信2008/12/13)
ビッグ3でゼネラル・モータースとクライスラーが特に追い込まれており、年内には行き詰り、破綻する恐れもあるらしい。
ビッグ3の企業の変化は、米国内経済だけでは無く、世界への影響も大きい。米政府は、金融安定化法に基づく7000億ドル(約63兆円)から資金を拠出する事を検討している。