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麻生が、追加経済対策を発表したのは10月30日だったろうか。その後から、マスコミなどによる、何故だか「定額給付金」に集中した批判が起こるようになる。

今日の時点で、まだ、麻生の発表から16日しか立っていないような気がするのだが、マスコミなどではもの凄く日数が経っているかの様な表現をしているような感じである。まるで、1月も2月も。

最初は適当に見ていたが、現在のマスコミの態度はただ政治家をいじめて喜んでいるというよりも、我々視聴者、或いは国民をも馬鹿にしているようにも思えてしまう。

追加経済対策の要旨は次の通りとされている。項目は
(生活者の暮らしの安心)
1、本年度に生活支援定額給付金を総額2兆円給付する。1、雇用保険量を引き下げる。1、介護補修を3%改定し、介護従事者10万人を確保する。1、第2子から年間3万6000円の「子育て応援特別手当」の支給、妊婦検診を無料化(14回)
(金融経済の安定化)
1、中小企業向けの融資や保証枠を前回対策と合わせて30兆円に拡大。1、金融機能強化法を改善・復活し、金融機関への予防的な資本注入枠を拡大。1、証券優遇税制の3年間延長や少額投資優遇制度の創設。
(地方活性化)
1、高速道路料金を大幅に引き下げる。1、住宅ローン減税を過去最大規模に拡充して延長、住宅リフォーム減税を実施する。1、学校などの公共施設の耐震化や防災対策を実施する。1、コメの減反に参加する農家に協力金を支給。1、道路特定財源から1兆円を地方の実情に応じて交付する仕組みを策定。1、地方自治体に6000億円の臨時交付金。
(財源、財政の中期プログラム)
1、対策の事業規模は26兆9000億円、国費は5兆円。財源として赤字国債を出さず、特別会計積立金などを活用。1、3年以内の景気回復中は減税を時限的に実施。1、消費税を含む税制抜本改革を開始し、経済状況をにらみ、2010年代半ばまでに段階的に実行する。1、今年末に税制全体について「抜本改革の全体像」を提示。
とある。

マスコミが夢中になって批判し、叩きまくっている「定額給付金」は「生活者の暮らしの安心」の中に入っている。

要するに、「定額給付金」は追加経済対策の中の、「生活者の暮らしの安心」の中の一部に過ぎない。
「生活者の暮らしの安心」の中には、「雇用保険量を引き下げる」、「介護補修を3%改定する」、「子育て応援特別手当」の支給、「妊婦検診の無料化」などといった事などもあるのだが、マスコミは何故こういった事などには注目せず、いやこういった事に関する情報を我々国民に対して提供しようとはせず、「定額給付金」に関する情報のみを伝えようとするのだろうか。
そして、マスコミは公正・中立な報道を提供しなくてはならないと思うのだが、「定額給付金」に関しては意図的に批判的な報道を提供しているようにしか思えない。

マスコミは、「定額給付金」のみを提示して景気対策と称してきていた。だが、直接生活に関わる事ではないかと考えれば、「生活者の暮らしの安心」の部分全ても景気対策の一部に当たるのではないかと思えるのだが。

景気対策に注目するのであるならば、何故「定額給付金」ばかりを報道し、他の部分を報道しようとしないのだろうか。「生活者の暮らしの安心」の他の部分も我々国民にとって、関わりのある事だと思えるのだが、何故マスコミは無視している。
「定額給付金」だけでは無く、「雇用保険料」、「介護補修」、「応援特別手当」、「妊婦検診の無料化」などに関してもしっかりと報じてくれてもいいのではないかと思うのだが、そういった事が無い。

これは、実際にはマスコミ自体に「景気対策」といったことに全く関心が無いという事の証ではないのだろうか。

また、「定額給付金」を3年後の「消費税」に関連して報道されているかと思うが、異常としか思えない。

「定額給付金」は、

ー引用ー

 新総合経済対策の目玉である定額減税について、政府・与党は「給付金方式」に変更する方向で大筋合意した。減税方式では対象から漏れる低所得者層を救えるうえ、税法改正の手間も省けるためだ。ただ、納税者以外にも一律に配る形になるため、減税以上のバラマキと批判される可能性もある。

 自民党の保利耕輔、公明党の山口那津男両政調会長と与謝野経済財政相らが28日、この問題を協議した際、自民党側が給付金方式への変更を提案した。理由として、(1)減税方式では対象外になる課税最低限以下の人にも広く届く(2)国会での税法改正手続きなどが省け、より早く給付できる――などの長所を挙げた。
(朝日新聞2008/10/29)

ー引用ー

もので、国民全員に給付する事を目的としたものと思われる。その使い方は、現在苦しい生活を強いられている方が多いと思われるが、その方々によって当然自由に決められる。

要するに、「定額給付金」は現在、直面している生活に対応する為に料金がほんの僅かだが給付されようとしているのではないのかと思われるのだが。

鳩山総務相は「定額給付金」を生活支援としているが、これを生活困窮者を救うための者だと表現する者もいるようだが、それを「生活保護世帯」だけに絞れとしている。
果たして、生活に苦しめられているのは生活保護世帯の人々だけなのだろうか。この様な表現をする者達はどのような生活をしているのか知らないが、貧困生活に苦しむ人々の事が果たして分かりきっているのだろうか。

また、実際に「生活保護世帯」の人々だけに絞って給付しようなどとすれば、強烈な批判が集まる事は間違いないだろうな。

それに関連していると報道される「消費税」はというと、2010年代半ばまでに実行するとしている税財政改革の一角ではないだろうか。
11月11日より自民党税制調査会は総会を開き、2009年度税制改正作業に本格的に着手し12月中旬までに中期プログラム策定の予定らしいが、そのプログラムの目的は、

ー引用ー

 政府は17日、麻生政権発足後初の経済財政諮問会議を開き、社会保障と財政や税制の一体改革と米金融危機や追加経済対策の議論を始めた。社会保障制度への国民の信頼を取り戻すため、将来にわたって安定した社会保障の規模や財源を検討し、年内に「中長期社会保障・税財政一体改革プログラム」という形で具体的な方向性をまとめる。

 麻生太郎首相は「日本は(経済)成長の低下や財政赤字に加えて、金融不安といった新しい局面に入った」と述べた上で「社会保障と財政一体の改革の道筋を考えなくてはならない」と指摘し、議論の必要性を強調した。

 吉川洋東大大学院教授ら民間議員がプログラムの策定を提言。国民全員をカバーする「皆年金・皆保険」を維持した上で、少子高齢化が進んでも現役世代の負担が過大にならないような制度を示す。景気などに左右されない、安定した財源を確保するため消費税の引き上げを含めた税の在り方を検討する。
(山陽新聞2008/10/17)

ー引用ー

という事らしい。また、「消費税」は直面している生活に対応するだけでは無く、これからの生活にも大きく影響を与える政策。これだけでも、全く異なる政策ではないのだろうか。

政府は12日に「定額給付金」の所得制限などは、其々各市区町村によって設定される事が任される事となった。

また、鳩山総務相の発言によるものだが、基本的に給付金は大原則として全国民が受け取れなければならないとし、給付はその方法は、「一に生活支援、二に景気対策」として現金支給で、世帯主に案内状か引換券を送り、口座振込、口座を持たない人には現金での手渡しを検討しているらしい。
受け取る国民は、世帯では無く個人とし、年齢は09年1月1日、所得も09年の見込み額を基準としているらしい。

だが、「定額給付金」を任される事となった地方自治体の首長達は、マスコミと一緒に「丸投げ」と表現して強烈に政府を批判するようになっているのではないだろうか。
と同時に、作業は煩雑となり、年度末にも間に合わないとまでも言い出している自治体も出ているのではなかったろうか。

市区町村の首長の方々、この方々には自分の住民達の生活を何とかしようという気持ちなど、全く無いのだろうか。
政府は、確かに完璧な形は作っていないかもしれない。しかし、基本的な形を作り、後は自治体に預け、其々の地元の住民にあった形に仕上げていくように、としているのだろうと思うのだが。

しかも、何から何まで決められた事をやれ、と言われているのでは無く、ある程度は政府が作り、その後は自治体に任せるといわれているのだから、逆に有り難い事ではないのかとも思えるのだが。

なのに、マスコミと同じ様に、ただ批判を繰り返す市区町村の首長の態度などを見せられると、まるで、我々住民の事など全く無視しているとしか思えない。
極端に言ってしまえば、自分達のみが楽をする為に麻生を悪人扱いしているのか、とも思えてしまう。

だけど、各市区町村は「定額給付金」を取組む為の活動を行っているのだろうか。また、鳩山総務相の「大原則」に基づいてだろうか、所得原則に関しては、「制限しない」と表明する自治体が多く出てきているようだ。

一応、自治体の方々は、ちゃんとやってくれると信じたいと思っているけども。果たしてどうなるのだろうか。


定額減税、給付金方式へ変更 政府・与党、大筋合意・朝日新聞

財政一体改革の議論開始 麻生政権初の経済財政諮問会議・山陽新聞


また、「定額給付金」は本年度に給付とある。要するに、来年の4月までに給付と提示されている。
もしかしたら、自分の勘違いだったのだろうか、だがマスコミは「定額給付金」は「今年中に給付される」といった報道をしていたような気がしてならない。
 

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