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橋下は、国政の公約で参議院を廃止を謳っていたが、その代わりなのだろうか自治体首長による「第2院」の創設を訴え始めている様だ。
地域政党・大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長は13日、同市内で開かれた維新の全体会議で、次期衆院選に向けた公約となる維新版「船中八策」について、参議院の廃止など憲法改正が必要になる政策や、小・中学の学校選択制などを盛り込んだ素案を示した。
大阪府と大阪、堺両市の各議員団で議論し、26日に骨子を固める。
会議は非公開で行われた。出席者によると、橋下市長は「既存の政党では既得権益に切り込めない。日本を再生するグレートリセットを実現するための政策だ」と述べ、維新の国政進出への意欲を改めて示した。
維新幹部によると、橋下氏は、国政に地方の声を反映させるため、参議院を廃止し、首長が国会議員を兼務する第2院を創設することを検討。議員歳費を半減し、政党助成金を削減する意向も示した。首相公選制や道州制の導入、地方交付税の廃止も打ち出す考えだ。
(読売新聞2012/02/14)
国会は国の立法府であり、各自治体の首長は各地方の行政を任せられた自治体の執行機関。首長は、自分を選んだ地域の行政運営をしっかりと行う事が役目ではないのか。国会は国民により選択された国会議員により、法案成立が行われる場の筈。
国民により選択された国会議員と、地方住民により選択された首長のそれぞれの役目は全く異なった事なんじゃないだろうか。
だが、橋下は「国政に地方の声を反映させるため、参議院を廃止し、首長が国会議員を兼務する第2院を創設することを検討」とある。
首長が国会議員も兼務すると言うのであれば、通常国会や臨時国会などが開かれている期間は、兼務している首長達は国会議員として国会へ出向かなければならない。
首都圏など国会に近い自治体の首長達は、国会へ通うのにそれ程時間を必要とはしないのかもしれない。だが、北海道や九州など国会から離れた地域の首長達が参加するには多くの時間が必要とされる。
更に、国会議員を兼務するのであれば、国会へ通うのは決して一度や二度といった回数では無いだろう。何回も通わなければならない筈だ。
東京都知事などは国会へ通うのにそれ程の交通費を必要としないかもしれないが、離れた地域の首長が通うには大きな交通費が必要とされてくる。その費用は、首長が自ら出費する事になるのだろうか。それとも多くの税により賄う事となるのだろうか。
そして、何よりも国会議員を兼務し、国会へ何度も通う事となれば、首長は国政と地方行政の2つを兼務しなければならない事となる。となれば、自治体の執行機関としての役割を中途半端に行う事となってしまうかもしれない。
首長は、地方行政の運営を重視し自治体の執行機関として活動する事が本来の役目だと思うが、第2院の国会議員を兼務するとなれば、開かれる国会には積極的に参加しなければならない。でなければ、第2院が創設される意味が無い。となれば、重視しなければならない本来の役目に集中できない、軽視した活動を行う事となるのではないのか。
また第2院の創設を「国政に地方の声を反映させるため」とあるが、全ての地方自治体が同じ意見を持ち、国に訴えようとする事がどれだけ有るのだろうか。自治体の状況によって、自治体が国への訴えには異なる事が数多くある筈。それらを一つにまとめ、訴える事が出来る様になるのだろうか。
国会議員を兼務する首長達の意見が常に異なり、第2院の中でそれぞれが独自に訴え様とするのであれば、創設する意味は無い。まして、第2院と衆議院の関係はどうなるのだろうか。それぞれが個別に活動するのであれば、国会はまとまらない状態となるのではないのか。
となれば、国会に無駄な税が使われる事となる。
参議院を廃止し第2院を創設する事は、税金の無駄遣いを行う事となってしまうかもしれない。
国会をまとまらない状態とするかもしれない、税金の無駄遣いとなるかもしれない。そして自治体の行政に悪影響をもたらすかもしれない第2院を創設する事に、一体どの様な意味があるのだろうか。
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