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鳩山政権が、日本郵政に斎藤次郎元大蔵省事務次官などを社長と後任とした事に、野党自民党などから、鳩山政権は「天下り」をどの様に認識し、扱っているのか、と厳しく追及されていたのだろうか。
鳩山政権は、「天下り」と「渡り」の定義というものを明らかとした。
だが、この定義では、マニフェストに書かれている「天下りの根絶」などとは非常に矛盾しているとしか思えないのだが。
天下り=官庁が再就職あっせん…政府が定義
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091106-OYT1T01088.htm
政府は6日の衆院議院運営委員会理事会で、鳩山政権が禁止する公務員の「天下り」と「渡り」の定義を明らかにした。
自民党の求めに応じ、松野頼久官房副長官が文書で示した。
天下りは「府省庁が退職後の職員を企業、団体等に再就職させること」、渡りとはこれを「複数繰り返すこと」と定義。官庁のあっせんの有無を判断基準とする考えを示した。「天下りのあっせんを全面的に禁止する」とした民主党の政権公約(マニフェスト)に沿う内容だ。
これに関連し、自民党の川崎二郎国会対策委員長は同日の記者会見で「(官僚)OBがあっせん組織を作って(あっせんを)やることは構わないと読める。『府省庁』に大臣や政務官が含まれるのかも不明確だ」と批判。国会審議などで追及していく姿勢を示した。
衆院議運委は江利川毅・前厚生労働次官を人事院人事官に起用する国会同意人事案の扱いを協議中で、自民党は政府・与党に天下りの定義を明らかにするよう求めていた。
(読売新聞2009/11/06)
鳩山政権の定義では、天下りを「府省庁が退職後をの職員を斡旋し、企業及び団体に再就職させる事」、渡りはこれを「複数」繰り返すとしている。そして、斡旋の有無を判断基準とするとある。
という事は、あくまでも府省庁が斡旋した場合のみを、「天下り」と定義している事となるのではないか。
だが、官僚は府省庁の斡旋がなければ、絶対に再就職が出来ないという事は無いのではないだろうと思えるのだが。
特に、企業にとっては、非常に優れた能力を持ち得た素晴らしい職員達。
多くの官僚の現役の時から、企業とはしっかりとした付き合いがある筈だろうし、どの様な職員達がいるのか企業もしっかりと知っている筈。
この両者に、府省庁からの斡旋など、全く必要が無いとも思えてしまうのだが。
何よりも、民主党はこれまでに「天下りの禁止」と強く主張し、今回のマニフェストにも「天下りの根絶」と書かれていたのではなかったか。
更に、天下りにより、癒着が発生し、私企業及び公企業などに多くの無駄な税金が流れる事となってしまう。
その為だったのか、民主党などは「官僚は悪」といった事も、我々国民に対して強く主張していたのではなかったのだろうか。
その為に、民主党はこれまで「天下り」は無くさなければならないとして、「天下りは禁止」だとし、今回のマニフェストにも「マニフェストの根絶」としていたのではないのか。
にも拘らずだ、今回の「天下りの定義」では、何故に限定する様にしているのだろうか。
「根絶」という事は、部分的では無く、物事の根本から徹底的に掘り下げ、完全に抹消する事では無いのか。
「天下りの根絶」と民主党の定義とは、全く異なる事。
民主党は、日本郵政に斎藤元大蔵省事務次官やその他元官僚を入れている。これら3人は、府省庁の斡旋したのでは無く、政府が就任する事を要請したとなっているのだろうか。
斎藤次郎氏、坂篤郎氏、足立盛二郎氏らは「渡り」の元官僚であり、日本郵政にも「渡り」で就任している事は、間違いの無い事だろう、と思われる。
だが、「天下りの定義」では3氏の日本郵政への「渡り」は、否定される事となってしまうのではないだろうか。
野党自民党などより追求された事などを利用し、日本郵政の人事を無理矢理に肯定しようとしているとしか思えない。
ちなみに、当時無所属だった江田憲司議員が平成18年5月29日に衆議院へ「官僚の天下り禁止に関する質問主意書」という質問書を提出している。
平成18年6月6日に当時の内閣より河野洋平衆議院議長へ答弁書が送られており、江田議員はどちらもPDFなどで公開している。