思い、そして感じた事をそのまま
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橋下は大胆な発想をする者だな。それは大したものだなと、何となく思えてもくる。だが、橋下の発想する事が果たして理に適った事なのか、単なる意味の無い発想なのかが問題となってくる。
大阪府市統合本部が、地下鉄やごみ収集事業に関わる技能職員など多くの公務員を非公務員かすると決定したらしい。大阪府市統合本部のトップは松井で副本部長に橋下となっている。だが実験を握っているのは橋下である事は間違いないだろう。
府に関する事までも橋下が活発に発言を行っているのだろうから。
橋下が非公務員かすると決定したと思われる、技能労務職員も地方公共団体では公務員としてしっかりと認められている。彼らを公務員方非公務員かする、要するに公務員から退職させるという事は、多額の退職金が用意されなければならないのではないのだろうか。
非公務員かするとする技能労務職員は一万人としている。こうする事により、府市は公務に勤めていた者達一気に退職金を支出しなければならなくなるのではないのだろうか。
All Aboutに退職金の平均相場を紹介してくれているサイトがある。それによると、最も安い退職金は勤続年数25年から29年の退職一時金で、386万となっている。単純に計算すると、3千万余り。実際には遥かに高い支出が用意されなければならなくなると思えるが。
だが、強制的に非公務員化される技能労務職員は決して自己判断で行う訳では無い。また、地方公務員の退職金は国家公務員の退職金手当法に準ずるらしい。
国家公務員退職金手当法第4条に「十一年以上二十五年未満の期間勤続し、国家公務員法第八十一条の二第一項 の規定により退職した者(同法第八十一条の三第一項 の期限又は同条第二項 の規定により延長された期限の到来により退職した者を含む。)若しくはこれに準ずる他の法令の規定により退職した者又は二十五年未満の期間勤続し、その者の事情によらないで引き続いて勤続することを困難とする理由により退職した者で政令で定めるものに対する退職手当の基本額は、退職の日におけるその者の俸給月額(以下「退職日俸給月額」という。)に、その者の勤続期間を次の各号に区分して、当該各号に掲げる割合を乗じて得た額の合計額とする。」とされている。
単純な計算だと、辞める時の月給に勤続年数を掛けた額とされている。
そして勤続期間の割合は、
「一 一年以上十年以下の期間については、一年につき百分の百二十五
二 十一年以上十五年以下の期間については、一年につき百分の百三十七・五
三 十六年以上二十四年以下の期間については、一年につき百分の二百」
とされている。公務員と言っても色々な職種があるし、それぞれの公務に勤める者達の受ける月給がどれだけの額なのかなど全く知らない。だが、10年以下の者でも一時金でなければかなりの退職金を得る事が出来るのではないだろうか。
財政にかなり苦しんでいると思われる大阪に、多額の退職金を賄うだけの余裕はありえるのだろうか。
大阪統合本部は、一万人以上の非公務員かを目的とする理由として下記の様にしている。
-引用-
公営企業などの経営形態見直しや二重行政の解消策を検討していた大阪府市統合本部は19日、市営地下鉄やバス、ごみ収集などの経営形態を見直し、市の技能職員ら約1万人を非公務員化する基本方針を決めた。3事業で少なくとも年約200億円の経費削減につながるが、当初掲げた削減目標と比べると当面は20分の1にとどまる。府市で類似した18団体・施設の統合・一元化、10団体の廃止や補助金打ち切りなども決めた。
統合本部は、府市の行政サービスや施設について、地下鉄やバス、上下水道などの経営形態を見直す「A項目」▽類似団体や施設を統廃合する「B項目」と分類して検討した。市単体で所管する地下鉄やバスなどは民営化に向けた日程などが示された一方、水道や消防など他市町村との協議が必要な事業は具体的進展がなかった。橋下徹市長と松井一郎大阪府知事は昨年12月の初会合で、事業の統合などで府市で年約4000億円を生み出すとしていた。
(毎日新聞2012/06/19)
-引用-
この様な事は、橋下が再稼動を容認した時に発言した「机上の空論」に過ぎないんじゃないだろうか。実際に事業統合した事により、大きな収益を得る事が可能となるとは決定される筈などありえない。
大阪府市統合本部は事業の統合をA項目とB項目に分けている。A項目は団体や行政サービス施設を大きく廃止していく事だろうし、行政サービスの民営化、B項目では市営地下鉄やバスなど行政サービスの民営化などをする事により、行政の大きな経費削減を狙っているに過ぎない。
廃止と統合を進めようとしていると思われるが、廃止される施設などにも多くの職員などが勤務している筈であり、統廃合により突然にその職場を失わされてしまう者が多く存在するのではないだろうか。その人々の生活はどの様になるのだろう。即座に新たな職場に就職できるのであれば、何とかなっていくのかもしれないが。
新たな収入を得る事が出来ず、定年に至る前に受けた退職金だけで暮らしていくなんて事は難しいだろう。更に、活用していただろう施設を行政の都合により廃止される事が住民生活にどの様な影響を与える事となるのだろうか。
果たして行政サービス施設の統廃合により、経費削減は可能なのかもしれない。だが、そうする事によりどの様に収入を得る事が可能なのだろうか。
また多くの事業の民営化なども実行しようとしている様だが、市営地下鉄やバスなどサービスは行政からの補助金も得る事により営業されてきていたのではないのだろうか。
補助金が絶たれる事となれば、経営状況も変化される事となるのではないか。特に、黒字化されていたらしい市営地下鉄は新たな施設の建設には補助金が利用されていたのではないか。
補助金により、駅に関わる物、或いは線路に関する物などが建設されてきていた。地下鉄にとっては大きな存在だったのではないかと思われるが。
現在の社会経済の状況下で民営化され、もしも利用者が減少していった時には、住民生活そして行政の財政状況は恵まれていくのでは無く、より苦しい状況へと追い込まれていくのかもしれない。
橋下は大阪市、或いは府市の経費削減を求めサービス施設の統廃合や事業の民営化を活発に訴えているのかもしれない。だが、そうする事によりどの様な結果を得る事が出来るのか確信ある絶対の主張をする事が出来るのか。行っているのか。
討論だけで結果を求めても、現実的な結果を得る事など出来ないだろう。何よりも、大阪府市統合本部は住民生活では無く、大阪府市の財政状況を重視しての事業統合を行おうとしているのではないかと思えてならない。
非常に住民生活を軽視した統廃合の計画を実行しようとしているのではないだろうか。自分達の財政悪化の状況を重視し、住民生活を軽視する事業統廃合を行おうとしている。住民生活を軽視し、行政の財政ばかりを重視する。この様な事が実行されれば、実際に行政だけでは無い、住民生活にも果たしてよい結果はあり得るのだろうか。
自分達の状況ばかりに目を向けている者達の「机上の空論」による結果から、意味ある結果が見えてくる事の可能性は非常に小さいのではないのだろうか。
橋下達が強引に進めようとする事業の統合というよりも、事業の統廃合は果たしてどの様な結果を生む事となるのだろうか。
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