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文楽協会への対応に、橋下の性質がよく表れているんじゃないのかな。
大阪市の橋下徹市長は29日、公益財団法人「文楽協会」(同市中央区)への補助金について、予算ヒアリングのため申し入れた面会を人間国宝に拒否されたとして、「特権意識にまみれた今の文楽界を守る必要はない」と述べ、全額カットする意向を表明した。市は今年度本格予算案に昨年度比25%減の3900万円を計上しているが、橋下市長は議会で可決されても執行しない方針。
橋下市長は、記者団に「文楽協会に『直接意見交換したい』と言ったが、拒否してきた。市長に会う会わないに関係なく『補助金はもらえるもんだ』と勘違いしている。恐ろしい集団だ」と激しく批判。「大衆文化が特権になってしまった。こういうところに衰退の原因がある」などと述べた。
補助金の25%減額を巡り、人間国宝の竹本住大夫さんは「300年の伝統に恥じぬようにと精進してきた文楽が、あまりに軽く見られている」などと反発。日本文化に造詣の深い米コロンビア大名誉教授、ドナルド・キーンさんらも批判している。【林由紀子】
(毎日新聞2012/06/29)
市長に会うか会わないかに関係なく協会は「補助金をもらえる」と勘違いしていると発言しているが、「補助金を出すか否かの判断」を行うのは市長である橋下ではないのか。橋下は、以前から文楽という芸能をいい様に言い放ち、「補助金は出さない」と主張しきっていた筈。
対して批判が強まった事から協会と直接意見交換したいと言い出したんじゃなかったか。
ハッキリ言って、直接意見交換なんてのは単なる見せ掛けで、最初から文楽協会への補助金の考えを変えるつもりなど全く無かったんじゃないの。
だが、非常に気になる記事がある。橋下の発言は信実だったのか否かの強い疑念を持たされる記事。
大阪市の橋下徹市長は29日、公益財団法人「文楽協会」(同市中央区)への補助金について、予算ヒアリングのため申し入れた面会を人間国宝に拒否されたとして、「特権意識にまみれた今の文楽界を守る必要はない」と、全額カットする意向を表明した。市は今年度本格予算案に昨年度比25%減の3900万円を計上しているが、橋下市長は議会で可決されても執行しない方針=写真は「曽根崎心中」の一場面。
文楽トップの人間国宝、竹本住大夫(すみたゆう)さんは「面会の申し込みがあったとは聞いていません」と驚き、「こっちが会いたいです」と話した。全額カットには「運営していけません」と話した。【林由紀子、宮辻政夫】
(毎日新聞2012/06/30)
また産経新聞の記事にも同じ事が書かれている。
-引用-
「僕ら、いったいどうなるんでしょうか」。29日夜、30代の若手技芸員が不安げな表情を見せた。
その日、橋下市長は、文楽側が市長との面談を拒否したことを明らかにし、今年度本格予算案に盛り込んだ3900万円の補助金支出を見合わせることを示唆した。その上で「何を勘違いしているんだか。特権意識にまみれた文楽を守る必要はない」と発言したからだ。
しかし、文楽太夫の人間国宝、竹本住大夫さん(87)は「市長が会いたいという話はまったく聞いていない。私は一貫して会いたいと言い続けてきたのに…」と驚く。
(産経新聞2012/06/30)
-引用-
橋下は協会から面会拒否をされたとしているが、文楽協会は逆に面会の申し込みがあったとは聞いていないと驚いた。更に、こっちが会う事を求めていたと主張していないか。
更に、文楽協会技芸員達のツイッターには「事実と違う報道なので、つぶやきます。橋下市長の勘違いか、取材記者の聞き間違えかわかりませんが、文楽座の人間国宝の師匠方を含め技芸員は市長との面会拒否はしてないと聞いてます。当初から直接面会したいと申し入れていたのは、むしろ住大夫師匠だったんですけどね…。」と書かれてある。
文楽協会と橋下のどちらが正しい発言を行っているのだろうか。文楽協会は補助金の保持を強く求めていたのだから、大阪市には自分達の思いを受け入れてもらいたい。その様な認識を強く持っていた事は間違いないだろう。
となれば、協会は常に大阪市へ訴えていかなければならない。本当に橋下から面会の申し入れがあったのであれば、拒否する必要など一切なかった筈だ。逆に、積極的に受ける姿勢を見せていたのではないだろうか。
文楽協会は、橋下から本当に面会の申し知れがあったのなら決して拒否していたとは思われないが。
だが、橋下は自分が申し入れた面会を文楽協会が承諾しなかった、拒否したとして補助金は全面カットすると言い放っている。橋下の発言は、事実なのだろうか。
更に、自分が全面カットを判断した理由として「文楽協会に『直接意見交換したい』と言ったが、拒否してきた。市長に会う会わないに関係なく『補助金はもらえるもんだ』と勘違いしている。恐ろしい集団だ」と激しく批判。「大衆文化が特権になってしまった。こういうところに衰退の原因がある」などと、ちゃちな事を言っている。
まず、補助金を出すか否かの決定をするのは行政であって、市長に会うか否かなど一切関係無い筈だ。なのに、自分に会うかどうかに関係なく補助金はもらえると勘違いしている。だが、市長である橋下は補助金は削除するんだと言い放っていた筈だ。となれば、市から補助金を受け取ろうと思うなら、協会は絶対に補助金削除を主張している市長と会わなければならない、直接に補助金と文楽の関係を訴えなければならないと意識させられる事となるだろう。
対して橋下は協会は自分と面会し意見交換しなければならないと協会に要求したとしている。だが協会は橋下の要求を拒否し面会を行おうとはしなかった。故に、拒否する事から完全に補助金削除をするとしている。これが事実なら、橋下は完全な感情的な行動を行っていると思えてならない。自治体の首長でありながら、非常に幼稚な行為を行っていると思えてならない。
文楽協会は橋下と会う事を求めていたと強く主張している。しかも協会の主張が正しければ、協会の言う様に実際には面会の要求などされておらず、橋下には自らの要求に応じなかったとして「恐ろしい集団」と揶揄され、補助金の完全削除をすると言い切られてしまった。
文楽協会は橋下と会う事を求めていたと強く主張している。しかも協会の主張が正しければ、協会の言う様に実際には面会の要求などされておらず、橋下には自らの要求に応じなかったとして「恐ろしい集団」と揶揄され、補助金の完全削除をすると言い切られてしまった。
橋下は市長としての権力を利用し補助金を全面削除という強制処置を行った事になるのではないのだろうか。
逆に橋下の主張が正しいとしても、そして協会との「直接意見交換」が行われていたとしても、結局は協会への補助金は市長の権力により全面削除する意思を持っていた事に間違いは無いだろう。
橋下の面会が拒否されたか否かの発言は、自分の処置を強引に正当化する為の単なる見せ掛けに過ぎないのでないだろうか。
橋下の面会が拒否されたか否かの発言は、自分の処置を強引に正当化する為の単なる見せ掛けに過ぎないのでないだろうか。
また大衆文化が特権となってしまったとしているが、文楽は大衆文化では無く伝統文化に含まれているとされている様だ。大衆文化とは言葉の通り、Wikipedeaによれば「、一般大衆が広く愛好する文化のことである。」とされている。
そして大衆文化の例として、映画・テレビ、歌謡曲、大衆演劇、野球・サッカー・格闘技などが挙げられている。
対して伝統文化、或いは伝統芸能に加えられている文楽は、日本では1955年に重要無形文化財に指定されているし、世界でもユネスコが2003年に世界無形遺産として登録している。日本の伝統文化などで世界無形遺産に加えられている物は2001年から2011年までに21あるが、この中で芸能で加えられているのは能楽と文楽だけ。
重要無形文化財、或いは世界無形遺産として指定されている日本の伝統芸能である文楽を「大衆文化として、特権となってしまった」としている。この表現は果たして正しいのだろうか。
文楽が何であるかを全く理解していなかったのかもしれないが、自分の主張を押し通す為に、故意に伝統文化では無く大衆文化であり「特権意識にまみれている」と表現したのだろうか。後者を目的として発言していたとしたら、間違いなく橋下の性質がよく表れていると思えてならない。
自分が求める事を押し通そうとすれば、どの様な表現を用いても、貫き通そうとする。民意に適うか否かなど一切関係なく。
自分が求める事を押し通そうとすれば、どの様な表現を用いても、貫き通そうとする。民意に適うか否かなど一切関係なく。
日本が世界に誇るべき伝統芸能を守らなければならない、その存在を維持しなければならないといった意識など全く無く、ただ単に大阪市の歳出削減だけを求め行おうとしている。ただ自分の実績を高めたい、そう思われる様にしたい。
その為なら、自分が必要ないと思える物は何でもかんでも削っていけばいい。と非常に浅はかな意識を持って、実行しているだけではないだろうか。
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