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大阪市は関電の株主として「原発廃止」を加えた定款変更を総会へ提出しようとしているらしいが、何故か「再稼動に関する8条件」なんてのを主張した。
 
関電の株主である大阪市の首長として「原発廃止」を訴えながら、一体何を主張しようとしているのだろうか。
 
 
 
 大阪府市統合本部のエネルギー戦略会議は10日、政府が再稼働の手続きを進める関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を念頭に、関電や政府に求める「原発再稼働に関する8条件」案をまとめた。関電の筆頭株主の大阪市も含め、同原発から100キロ圏内の自治体と安全協定を結ぶことなどを盛り込んでいるのが特徴。同日午後の統合本部会議などで最終検討されるが、原発立地の福井県に隣接する京都府や滋賀県も再稼働に慎重な構えを見せる中、大阪府市の提案となれば政府の判断にも影響を及ぼしそうだ。
 
 8条件案では、国家行政組織法3条に基づく独立性の高い行政委員会(3条委員会)として「原子力規制庁」の設置を要求。規制庁のもとで新たな安全基準を策定し、再度ストレステスト(耐性検査)を行うことを求めている。また、使用済み核燃料の最終処理体制の確立や、事故が起きた場合の損害賠償などで生じる倒産リスクの最小化なども条件に含んでいる。
 
 10日の戦略会議には関電幹部も出席。関電側は、原発が再稼働しない場合の今夏の電力需給見通しについて、4月中に公表する方針を明らかにした。
 
 統合本部は、関電がいったん回答を拒否した政治家のパーティー券の購入実績や大学への寄付額などについて再質問していたが、関電側は「業務遂行上支障になる恐れがある」として改めて開示を拒否した。ただ、関電の株主一覧については「株主としての大阪市には回答する」とした。
(産経新聞2012/04/10)
 
橋下はこの「再稼動に関する8条件」を表明するが、何故だろう「国と関電は無視していい」と発言しているらしい。そして訴える相手は国民としている。国民の判断により決定しなければならないと。
 
この事に関し、「国は聞いてくれないだろうから」無視していいと言ったなどと発言しているらしいが、聞いてくれる事は無いだろうと思える再稼動に関する条件を作って一体何の意味があるんだろう。
原発再稼動を行うか否かを真摯に思い、その為の条件を表明したのであれば、「聞いてくれないだろう」と決め付けた意識など持つべきで無く、聞き入れる事を要求する事が当然の事だろう。その様な意識など無く、最初から「国は聞いてくれないだろう」と判断していたんだろうな。

8条件に関し、まず訴えなければならないのは国民では無く、原発に直接関わる電力会社であり国ではないのか。やる気が無いからこそ、国と電力会社は無視する事を主張し、国民により判断する事を求めている。
 
だが、8条件の表明の前に決定していたのではないかと思われる関電の株主として、大阪市は関電の定款変更を総会へ提出するとしている。
 
 
 
 大阪府と大阪市は1日、有識者で構成する「エネルギー戦略会議」の会合を同市役所内で開き、6月に予定される関西電力の株主総会に向けて筆頭株主の市が提出する株主提案の原案をまとめた。
 
同社の定款に「可及的速やかに全ての原子力発電所を廃止する」との条文を追加するのが柱。今月中旬、松井一郎知事が本部長を務める府市統合本部で最終決定する。
 
 定款への条文の追加では、再稼働に関し「需要が供給を上回ることが確実となる場合においてのみ、必要最低限の能力、期間について原子力発電所の安定的稼働を検討する」としている。
(時事通信2012/04/01)
 
関電の株主総会に提出しようとする定款変更の基礎は「可及的速やかに全ての原子力発電所を廃止する」とする「原発廃止」である事に間違いは無いだろう。そして、再稼動の条件としても、原発停止の状態で電力供給が需要に対応できなくなった時に認めるとしている。
 
だが、橋下は再稼動には8条件を表明している。定款変更とは異なり、供給と需要の関係だけで再稼動が認められるといった事はありえない。
 
株主として関電に要求しようとする定款変更と、国や関電にでは無く国民だけに訴えようとした再稼動8条件は非常に矛盾した事なのではないだろうか。
 
定款変更では電力供給が需要に応じられなければ再稼動を認めるが、それ以外は許されない。だが、8条件では示す条件を達成すれば再稼動は認められるとしている。定款変更では基本的に再稼動は認めないとしているのに、国民には達成する事が困難なのではないかと思われる8条件を訴えようとする。
 
野田政権は原発再稼動には積極的だ。だが、世論はその行動に批判する面が多いのではないのだろうか。
 
今年中には衆議院選挙が行われる可能性が高いとされている。橋下は、早くも選挙を意識し再稼動に反対する意識を表明すると同時に、原発再稼動に積極的な野田政権に対し慎重な姿勢を示す事により、世論の目を自分達に向けさせようとしている。
野党民主が普天間基地問題で、与党だった自公が進めていた辺野古への移転を批判し、「最低でも県外」などと訴えていたが、橋下の行っている事はこの野党民主と同じ類ではないのか。その様に思えてならない。
 
達成される可能性が低いだろう8条件を示すという事は、結局は原発をすべて廃止する事を訴える事となるんじゃないのか。ならば、単に8条件を訴えるのでは無く、原発に代わる新しいエネルギー供給の開発をどうするかに関しても、しっかりと示さなければならない筈だ。
 
何時頃になるのかは分からないが、衆議院選挙でのマニフェストに原発問題を加えようとしているのであれば、単に再稼動8条件を加えるだけでは無く、しっかりとした原発に代わる新しいエネルギー供給開発のビジョンなども加えなければならない。
 
でなければ、野党民主が行った単なる票集めの国民を無視した行動を行っている事にしかならない。橋下が再稼動に関する8条を持ち出し、行おうとしている事は野党民主と同じ類としか言いようが無い。完全な国民無視の選挙活動を、既に行おうとしているとしか思えない。
 
また、8条件を表明した時に橋下が問題発言をしたとして藤村官房長官が「支離滅裂」だと批判した。
 
 
 
 藤村修官房長官は10日の記者会見で、大阪府市のエネルギー戦略会議が関西電力大飯原発3、4号機の再稼働にあたり8つの条件を提示しながら、橋下徹市長が「関電も国も無視すればいい」とした発言について、「ちょっと支離滅裂だ」と批判した。
 
 藤村氏が問題視したのは、橋下氏が同日、8条件について「関電も国も無視すればいい。有権者に政治的な判断をしてもらう材料だ」とした発言。藤村氏は「きちんと検討しているなら『ちゃんと聞いてくれ』という方が正論だ。聞いても聞かなくてもいいといわれると、一体、何をされているのかなという思いだ」と切って捨てた。
 
 また藤村氏は「再稼働は法的に何の規定もなく、関電がやろうと思えばいつでもやれるが、今回は丁寧に、丁寧にやっている」と強調し、再稼働手続きへの批判に反論。一方、8条件そのものについては「当然、丁寧に意見を聞く」と語り、再稼働判断にあたり考慮する姿勢を示した。
(産経新聞2012/04/10)
 
 
 
 
 
としている。
 
この中には、非常に呆れた部分がある。「僕の国語能力では、理解と同意の区別は分かりません。」更に産経の記事にあるが、枝野に対し「厳密な意味は違うかもしれないが、常識的には同じ文言。住民に辞書を見たら分かるなんて言ったら自治体行政は成り立たない」と発言しているらしい。
 
自分の国語能力では「理解と同意の区別」は分からないとしながら、枝野に対しては「厳密な意味は違うかもしれないが、常識的には同じ文言」と言い切っている。時によって、橋下の国語能力は異なってしまうんだな、などと詰まらない事を思わされるが。
 
常識的に「理解と同意」は同じ文言としているが、その様に理解している者は果たしてどれだけいるのだろうか。理解とは何らかの現象、或いは言葉などの意味を分かるという事だろうし、同意は他の者の言動や行動を賛成する事となるのではないか。
 
であれば、理解をしようと決して賛成するとは限られてはいない。理解により、同意を拒むという事もありえる。この「理解と同意」は常識的には異なる意味を持っていると思うのだが、何故「常識的には同じ文言」などと言い切れるのだろうか。
 
理解に苦しまされてしまう。というよりも、全く理解できない。橋下を支持する者達は、どの様に思っているのか分からないが。
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