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橋下は、議員という役職をどの様に理解し、政治家としてどの様な活動を行ってきていたのだろう。
 
 
 
 大阪市交通局の元嘱託職員(解雇)が、昨秋の大阪市長選で前市長の支援を求める労組名義の職員リストを捏造した問題で、元職員からリストを提供された地域政党・大阪維新の会の杉村幸太郎市議が12日の市議会で、「(議会で取り上げ)お騒がせしたことを市民や議会におわび申し上げる」と謝罪した。
 
 他会派の議員から「組合がリスト作成に関与したと決めつけた」と維新市議団の責任を追及する声が上がったが、維新代表を務める橋下徹市長は「役所や公務員の悪口を言うのが議員の仕事。組合は公務員の団体で、個人攻撃をしたわけじゃないから問題ない」と反論した。
(読売新聞2012/04/13)
 
自分達に何も責任は無かったと主張する為だったのかもしれないが、「公務員の悪口をいうのが議員の仕事」の発言には非常に強い不快感を感じさせられてしまう。
 
議員とは選挙により地域の有権者の代表として選出され、議会に置いて国、或いは自治体の行財政や環境整備などの為の議論を行い、法や条例の成立を行う責務を負っている者達なのではないのか。
 
都道府県議会制度研究会が平成16年4月23日から平成19年4月19日の間に自治体の議員に関し研究を行い、その結果を公表している。全国都道府県議会議長会のサイトに研究会の最終報告が置かれているが、議員の職責としてまず3つが示されている。
 
第一は、公務員として住民全体の奉仕者たるべき責務。
 
第二は、住民の直接選挙によって選出されることから生ずる住民の代表者としての責務。
 
第三は、合議体の構成員として議会の機能を遂行する責務。 
 
次に、
 
議員の職務は、議員の職責を果たすために議員に求められる具体的な活動であるが、この場合の職務は、議会の機能を発揮する上で求められる活動として具体化するといえるから、概ね次のようなものと考えられる。
 
として、
 
① 自治体の政策形成にかかわる調査・企画・立案を行うこと
 
② 政策形成に必要な情報収集、意向調査、住民との意見交換などの活動を行うこと 
 
③ 政策形成に関する調査研究の推進に資するため議案調査、事務調査などの活動を行うこと 
 
その他8つの項目が挙げられている。
 
橋下は議員と公務員は違った存在であると示しているが、都道府県議会制度研究会では職責を「公務員として住民全体の奉仕者たるべき責務」と示している。公務員と議員は肩書きは違えど、住民に対しては同じ立場の者であるとしていると思われる。
 
「自治体の政策形成にかかわる調査・企画・立案を」行い、条例として成立させるのは議員の肩書きを持つ者であるが、それを住民に対し実行するのは公務員の肩書きを持つ者達だ。
 
議員と公務員の肩書きを持つ者達は連携を行い、その地域の住民の生活に適した活動を行っていかなければならない。
 
だが橋下などにはその様な意識など全く無かったんだろうな。公務員、特に労組を責め立てていた。公務員や労組を悪者とする事により、常に自分達の主張は正しいとアピールしていたのだろうか。自分達を持ち上げる為に、悪者とした労組などをいい様に活用していた。
 
故に大阪市の条例などでも、自分達の立ち上げる事は全て正しいかの様に主張し、強引に押し通す事を行い、結局は自分達の主張を住民達に強制させていたのだろうし、更に行おうとしている。
 
だからこそ、議員の職責・職務に関し的確な発言を行う事など出来ず、自分達を保守する事だけに必死になっているんだろうな。故に、「役所や公務員の悪口を言うのが議員の仕事」などと呆れ返った事を軽々と発言できるのだろう。
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